2010年1月9日土曜日

ナイアガラの滝


イグアスの滝とビクトリアの滝を見たことで世界三大瀑布はナイアガラの滝を残すだけとなった。旅行代理店に勤める友人が1位と2位にランク付けした滝を見てしまった後ではわざわざ3位を見に行くべきか迷うところだったが、ビクトリアフォールズで同じホテルに泊まっていたカナダ人夫妻にトロントから日帰りで見に行かれると聞いて急にその気になった。というのも今回の旅程の最後の訪問先がカナダのバンクーバーで、途中トロントで飛行機を乗り継ぐことになっていたからだ。さっそく航空会社に連絡をしてバンクーバーまでの乗り継ぎ便を変更した。

ビクトリアの滝では上流で例年になく雨が少なかったためこの時期としては珍しく水しぶきにじゃまされずに滝の全景を見ることができたが、カナダもまた異常気象なのか、トロントに着くと驚くほど気温が高く、季節はずれの雨が降っていた。ボストンに留学していたときに同級生と行ったコッド岬で中途半端な服装の私が寒さで震えているのを見て彼のカナダ人妻が「カナダ人は寒さを甘く見ない」といったのを思い出し、上から下まで重装備で空港に降り立ったのだがまったくの拍子抜けだった。

さすが世界のコマーシャリズムの中心地。ナイアガラの滝の周辺は大手のホテルチェーンやレストランチェーンやらが軒を連ねる一大観光地になっていた。肝心の滝はといえば、カナダ滝とより小規模なアメリカ滝の二つがあり、いずれも水量が豊富で迫力はあるのだが、ビクトリアやイグアスのような美しさがなく、友人のランク付けに賛同せざるを得なかった。朝早い便で到着してほぼ丸一日を滝周辺で過ごし、夜のフライトでバンクーバーに向かう予定だったが、遊覧船も出ていないオフシーズンだったので滝見物はすぐに終わってしまい、到着しておよそ1時間半後にはトロント空港に戻るバスに乗っていた。

これから三大瀑布を見る人には感動を損なうことがないよう、くれぐれもナイアガラの滝を最初に見るようにお勧めしたい。