2013年4月28日日曜日

昨日の敵は今日の友

何年か前に日本でのパートナー企業探しを手伝ったアメリカのオンライン言語学習会社の社長から、英会話トレーニングソフト大手のロゼッタストーンとの合併を知らせるメールが届いた。文面にはロゼッタストーン社が「世界有数の教育ブランドを築き上げてきた会社で、最先端のテクノロジーを駆使した効果的な語学習得ソリューションを掲げ業界の羨望を集めている」と書かれ、「お客様に最大のサービスをお届けするために培われた私たちの業績と技術を統合し、今後さらに語学学習の世界を飛躍的に進歩させていきます」と締めくくられていた。このロゼッタストーンこそ、かつてこの会社が自社のオンラインサービスのよさをアピールするためにソフト代が高いのなんのといって引き合いに出していた会社。「昨日の敵は今日の友」とはよくいったものだが、今回の買収がロゼッタストーンが競合として台頭してきた同社を取り込むために行ったものだとすれば、当時まだスタートアップだった同社が数年で業界最大手に脅威に感じられるほど成長したということであり、それはそれで大したものといえよう。

2013年4月20日土曜日

あんかけスパゲッティ

先週は出張先の名古屋で初めて当地名物のあんかけスパゲッティ―を食した。そもそもスパゲッティ―のようなお腹にたまらないものは、それ単体だと物足りないので、ランチに積極的に食べることはないのだが、このあんかけスパゲッティは麺が太くボリュームもあるため、女性よりおじさんたちに人気があるという。栄の訪問先の近くにある店に入ると確かに客は男ばかり。そしてソーセージ入りなのになぜかミラネーゼと呼ばれる定番メニューを注文した。スパゲッティの太麺をラードか何かでフライしてから調理するらしく(カロリーなど気にしていてはとても食べられたものではない)、出て来るのに時間がかかったが、なるほどボリュームがあり、味もB級グルメにしては決して悪くない。名古屋に出張するときはいつも味噌煮込みうどんばかり食べていたが、ようやく選択肢が一つ増えた。

2013年4月13日土曜日

北京

黄砂もPM2.5も対岸の火事というくらいに思っていたら、急きょ出張で北京に行くことになった。風向きのせいか、着いた当日の空気は日本のニュースで報じられたほどひどくはなく、日の光も差して快適な陽気だったが、前回来た2年前から交通渋滞がますますひどくなっているようで、空港からホテルに着くまでずいぶんと時間がかかってしまった。北京に来る楽しみはやはり食事で、本場の北京ダックは上海や香港で食べるものとは異なり、粗砂糖で食べるクリスピーな皮は格別だ。今回は2泊3日の短い滞在ながら、二晩連続で食べることができて大いに満足した。帰国当日はまた風向きが変わったのか、テレビのニュースで見たような大気汚染が町全体を覆い、そこから逃げるように朝のフライトで帰国の途についた。北京ダックは捨てがたいが、やはり住むのはちょっときついかもしれない…。

2013年4月6日土曜日

海路

西日本への出張が多い昨今。東京と何度も往復するのは効率が悪いので、3~4日かけて複数の都市をまわるようにしている。福岡・北九州と広島、広島と岡山、岡山と大阪といった具合だ。こうして九州の北部と山陽、関西方面は毎月行っているが、営業効率を考えてどうしても足が遠のいていたのが広島から海を隔てた松山だった。ところが最近広島の宇品にある港から松山港まで高速艇が出ていて、およそ1時間で着けることに気づき、さっそく先週広島に出張した後に松山の取引先候補を訪ねた。夕方広島での面談を終えて高速艇に乗り込むと、なるほど1時間余りで松山の港に着いた。広島も松山も港が市の中心部から比較的近いのでなおさら便利だ。東日本に住んでいると船に乗るという発想があまりないが、離島が多い瀬戸内海を擁し、四国や九州と海を隔てている西日本ではもっと身近な乗り物なのだろう。思えば陸路で京都に近い千葉県の北部が下総で遠い中部が上総と呼ばれるのは、海路が重要な移動手段だった時代に木更津が千葉の玄関口だったから。日本が海洋国家であることを改めて思い起こした。