2015年10月31日土曜日

判官びいき

来日したアイルランド人のクライアントに、ラグビーのワールドカップで日本チームを応援する人が多いのは、"underdog"(勝算が低いチーム)だからだといわれた。日本にも「判官びいき」という言葉があるが、弱い者が強い者を倒すのを痛快に思うのは万国共通なのか。しかし日本には「勝ち馬に乗る」とか「長い物に巻かれる」という表現があるように、判官びいきとは真逆の人が多いように思う。子どもの頃、「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉を聞いたが、これも強い者に乗っかるのが好きな国民性を表しているのかもしれない。あまり野球に興味のない私だが、大枚をはたいていい選手を買っている球団は強くて当たり前で、応援する気にもならず、横浜と並んで地味な球団がリーグ優勝をしたことを喜ばしく思った。しかし日本シリーズでパリーグのG球団のようなチームに大敗するのを見て、いっそのことG球団が勝ち進んで日本シリーズで大負けするのを見た方がまだよかったかと思った。

2015年10月24日土曜日

T急不動産

うちの経理をお願いしている会計事務所が移転になり、うちと同様に原状回復費用として法外な金額を請求されたという。家賃2カ月分以内という業界の相場とはかけ離れた金額に文句をいったところ、では減額するので内容を問わずに●百万円払ってくれといわれたそうだ。うちがされたのと全く同じ手口で、聞けば同じT急不動産だった。工程表も示さず、費用の内訳も説明しない悪辣さについて営業先の銀行で愚痴ったところ、T急電鉄とT急不動産とも同社の取引先で、両社は同じ名前を名乗っていても資本関係の薄い別会社になっているといわれた。ネットで調べるとT急不動産の方は法外な原状回復費用の請求に加えて社員による取引先の恐喝、最近ではマンションの「騙し売り」で裁判に敗訴し、原告がこのときの体験談を本にして出版する等、ブラックな話に事欠かない企業であることを知った。大手私鉄の関連会社と誤解して入居してしまったが、ふたを開けてみると同社とは関係の薄い、タチの悪い会社だったわけだ。かつて在籍した電機メーカーはブランドイメージが損なわれないように、第三者の資本が一定以上入ったらその名前を名乗らせなかったが、T急電鉄は果たして同じT急を名乗っている企業がこのようなことをしていることを知っているのだろうか。

2015年10月17日土曜日

エリート社員

五輪エンブレム問題の黒幕と名指しされた人物の名前を見てびっくり。兄の幼馴染と同姓同名ではないか。よくいる名前でもないし、年齢もぴったり。兄に聞くと報じられている大手広告代理店に就職したのは間違いないとのことだった。年が違うので私は一緒に遊んだこともないが、母親同士が親しく、母から彼の母親の教育ママぶりについて聞いていた。当時から変な思想に染まらないようにと子どもにA新聞は読ませず、受験のために明大前の塾に通わせ、公立としては評判が高かった中学校に通わせるために久我山に引っ越した。(この件が報じられたのをきっかけに、私が中学生時代にこの塾に通うことになったのも、彼のお母さんに紹介されてのことだと知った。)兄の話では彼はクラスでトップの成績だったというが、経歴を見ると私と同じW大学の政経学部を出ている。卒業年から推察すると一浪したものと思われ、あのお母さんのことだから、東大を受験したものと推察される。(実際に同学部には東大志望だった人が多かった。)D通のマーケティング局長にまでなったのだから、小学生の頃の優秀さそのままに出世したものと思うが、国民の怒りを買うようなことをして更迭されてしまったのだから、何とも皮肉なことだ。あのようなことになるくらいなら、兄のようにふつうの成績でふつうのサラリーマンをやっていた方がまだよかったかもしれない。人生何があるかわからない…。

2015年10月10日土曜日

五輪エンブレム

インテリアデザイナーの知人との久しぶりの飲み。2020東京五輪のエンブレムの話題で、4名いた同席者が異口同音にK氏のものはどこがいいのかわからないといい、私だけではなかったことを認識した。本作が盗作がどうかはわからないが、作品のクオリティとしてはいかがなものか、出来レース説に説得力を感じてしまう。先日ゴルフをご一緒した大手広告代理店の人に聞くと、その人の古巣であるD通も一枚かんでいるが、ロゴの選考委員はH堂の息がかかった人が多かったという。新国立競技場の問題といい、五輪利権に絡もうとする人々の浅ましさを見せられると、本来主役であるはずのアスリートがかわいそうで、前回の東京五輪では関係者も国家事業としてもっと純粋に取り組んでいただろうから、日本人の劣化を象徴する悲しい現実を見せつけられた気がする。ちなみにK氏本人も盗作と認めた飲料メーカーのトートバッグについては、どれほど才能あふれるデザイナーであっても、あれほどテーストの違う作品を一人で作れるはずがない。スタッフにやらせていたと聞き、胴元が自分の名前と人の才能を使って収益をあげるビジネス構造を垣間見た気がした。

2015年10月3日土曜日

半熟卵

ゴルフ場の食堂で運ばれてきたキーマカレーに半熟卵が乗っていてがっかり。誰がこんなものを乗せろといった!最近の何でもかんでも半熟卵を乗せたがる風潮はいかがなものかと思う。卵をまぜると美味しくなる料理は多いが、誰もが半熟卵を喜ぶという前提は一体どこから来ているのだろうか。私が知る範囲でも半熟卵が好きでない人は結構いる。(私の場合もそうだが、卵自体が嫌いなのではなく、茹でたいのか茹でたくないのかはっきりしない中途半端さが気に入らないのだ。)半熟卵を売りにしたメニューならいいが、そうでなければオプションにするか「もれなく乗ってくる」旨をメニューに書いてもらいたいものだ。