2013年3月30日土曜日

子育て

私の地元で子どもが認可保育園に入れなかった母親たちが区役所で集団抗議を行って話題になったが、その後自民党の区議が子育ては本来家庭でやるものとブログに書いて批判を浴びた。多くの母親たちが専業主婦をやっていられた時代とは違い、しかも自党の総裁が女性の社会進出を支援するといっている中で、政治家として判断力を欠く発言にも見えるが、私の地元には彼の意見に賛同する人たちが実は多いのではないかという気がする。というのも近所からの苦情で保育園が屋上で子供を遊ばせなくなったり、小学校が路上で声を出して挨拶をせず、黙礼するように生徒に指導するくらい他人の子どもに対する寛容さがないからだ(それにしても文句を言う方も言う方なら、そうした苦情を聞き入れて子どもたちに挨拶もさせない学校側も学校側)。地元に歓迎されない子どもたちもかわいそうなもので、こうした現象が全国的なものでないことを願うばかりだ。

2013年3月24日日曜日

三原

広島での移動中、昼食を食べるために三原に寄った。あまり気のりせずに食べた当地の名物というタコの天ぷらが予想外に美味しかった。三原といえば最近私の地元の駅の構内に頻繁に出店しているクリームパン屋がある町。観光案内所に聞くと歩いてすぐの場所だったので行ってみた。その日は定休日らしくシャッターが閉まっていたが、今や見慣れたロゴを別にするとどう見てもふつうの町の洋菓子屋。東京でブレークするまで広島では特に注目されていなかったと聞くが、今や新大阪の駅の構内にも出店していてその勢いは急速に全国展開を果たしたシュークリーム屋を思い起こさせる。(同社との違いは常設の店をもたず、駅の構内などの仮設店で売っていることだろうか。)2年ほど前に初めて赤坂見附の駅で見かけたときは聞きなれない店名で試食もできなかったので、あえて買おうとも思わなかったのを思い出す。ラーメン屋などはチェーン展開やネット販売を始めると、とたんにクオリティが落ちることが多いが、洋菓子はそうでもないようで、ここのクリームパンもいつどこで買っても味が変わらない。それにしてもこれほど急速に売上が増えていったいどこで生産しているのかが不思議だ。三原の小さな店を見る限り、とても全国に販売するほどの量を作れるようには見えなかった。

2013年3月16日土曜日

煙霧

東京で生まれ育った私も耳にしたことがない煙霧なる現象。黄砂ではないといわれても、汚れた空の色を見るとこの時期飛来しているはずの黄砂やらPM2.5やらが混ざっていないとは思えない。汚染値は計測されているだろうに、なぜ公表されないのか。原発事故直後のことを思い出し、何か気になる。それにしても煙霧に続く強風といい、夏場のいわゆるゲリラ豪雨といい、近年の異常気象は気になる。温暖化によって夏はより暑く、冬はより寒くなり、風が強くなると聞いていたが、まさにその通りになっている。温暖化は世界的な現象かもしれないが、黄砂は中国の風下にある国固有の問題。今週出張した岐阜の人はここ10年ばかりますますひどくなっているといっていたので東京もそうなるのは時間の問題か。逃げ場のない島国。どうしたものかと考えてしまう…。

2013年3月9日土曜日

FOODEX

今週は幕張で開かれていたアジア最大の食の展示会FOODEXに行った。今年は招待状を2枚もらったので、火曜日と木曜日の二日に分けて見たが、相変わらずの見応え(食べ応え?)だった。この展示会はほかと違い、入場者をバイヤーなどに厳しく制限し、招待状と引き換える入場券は当日のみ有効だ。飲み食いだけを目的にやってくる輩を排除するのが目的らしい。連日TPPへの参加問題が大きく取り上げられていたが、アメリカのパビリオンの中に米国産“黒豚”なるものが出展されていて、試食してみると意外においしかった。オーストラリア産の“和牛”は似て非なるもので、あまり脅威にならないと思うが、アメリカ産の黒豚が低価格で大量に出回るようになると国内の業者への影響が出かねないように思われた。ヨーロッパのワイン生産国は軒並みワイン会社のブースを並べていたが、どんな宣伝文句をいわれても、うちの事務所で直接取り寄せているアメリカのブティーク・ワイナリーのものに比べるとボディもなく、物足りなかった。こうした展示会では試食、試飲なくして商談も成立しないのだが、試飲用の極小のプラスチックカップに味もわからないくらいわずかな量しか注がない業者が意外に多く、大事なところでケチっては元も子もなかろうにと思った。招待状をもらえなければ行くこともない展示会だが、行けば行ったで色々な発見があって面白い。果たして来年も招待してもらえるだろうか…。

2013年3月3日日曜日

東大阪

先日取引先の紹介で東大阪の会社の会長にお会いすることになり、初めて当地に足を踏み入れた。東大阪は東京でいえば大田区のような町工場街のイメージだが、大企業しか出入りしていなかった自分がこの地に足を踏み入れる機会が来ようとは思いもよらなかった。同社は最近中東に進出し、アラビア語ができる日本人エンジニアを探していると聞いていたが、そのことに話が及ぶと会長が実にあっさりと、すでにいい人が見つかったといわれたので驚いた。何でもカイロ大学に留学経験のある大阪の大手電機メーカー出身の人を雇えたのだという。アラビア語ができる人材は大手企業といえども希少な存在で重宝されるはず。にもかかわらず会社を辞めてより小さな会社に移るというのは以前であれば考えづらかったことだ。それほど電機業界が苦境に立たされているということなのか。しかし優秀な人材を大勢集めている割にはそれを活かしきれず、国際競争に勝ち抜くには意思決定があまりに遅い大企業から成長市場に積極的に進出しているこうした中小企業に人材が移るのは日本経済にとっては決してマイナスではないのかもしれない。