2013年10月26日土曜日

誘眠トーク

最近、午後一の面談で私が話している間に相手が寝てしまうことが多いことに気づいた。相手と会話している場合はそれほどでもないが、こちらがプレゼンをするような場合、かなり高い確率で相手が寝てしまうのだ。内容が退屈なはずはない(と思う)が、私が話し始めてしばらくたつと、気持ち良さげにうとうとし始めるのだ。午後一は食後なので眠くなるのもわかるが、接客中に眠ったなどという話はあまり聞いたことがない。そんなある日、同僚が生後7か月の赤ちゃんを連れて事務所にやって来て、ほかの同僚とお昼を食べに行く間、私が預かることになった。その子を抱っこしながら話しかけたり、鼻歌を歌ったりしていると、程なくして熟睡してしまい、帰ってきた同僚に驚かれた。そして、自分の声と話し方が睡魔を誘うのだと気づいた(人によく「落ち着いている」といわれるが、私自身はテンションが低さが単調なしゃべり方に現れている気がする)。しかしこうした才能もベビーシッターをやるにはいいが、営業にはマイナスだ。しかも投資銀行時代の習慣で、一日にいくつも面談をスケジューリングしてしまう私にとって午後一は外せない時間帯。性格は変えられないにしても、せめて話し方は変えられないものだろうかと思う。

2013年10月19日土曜日

ブラックタイ

タキシードを着る習慣がない国で生活する者にとってブラックタイ・イベントというのは厄介なものだが、イギリスで行われるカンファレンスでブラックタイの晩さん会に参加することになった。私が持っているタキシードはアメリカに留学する前に作ったもので、当時の体形に合わせているためサイズが気になったが、作り直す時間もないし、イギリスで借りられるかもわからなかったので、そのまま持って行った。(思えば留学先でのブラックタイ・イベントと帰国後の友人の結婚式で何度か着ただけだ。)どれだけきつくても頑張れば着られるだろうと高を括っていたが、いざズボンをはいてみるとウェストだけでなく太もももかなりきつく、一生懸命お腹をひっこめてようやく腰のボタンとフックを締めることができた。奮発して仕立てのいいものを買っていたが、晩さん会の間にズボンが破れでもしたら笑えない。いったん脱いで出発間際まで待ち、着席するときはゆっくり腰をおろすように心がけた。幸い大きな「事故」は起きず、無事に終えることができたが、今度という今度こそ腰回りをしぼろうと固く心に誓った。

2013年10月13日日曜日

ロンドン

ロンドン郊外の顧客との打ち合わせを終え、市内に戻るために駅に戻ったところ、列車が3分ほど遅れているとのアナウンス。ところが3分経っても列車は来ず、アナウンスされる遅れが3分から5分、5分から7分へと増えた挙句に突然、運休するとのアナウンスが流れた。「遅延ではなく最初っから運転していないんじゃないか!」と文句をいいたいところだったが、駅で待つ人たちは慣れた感じで表情一つ変えない。ところがようやくやって来た次の列車もパディントン駅への到着が遅れ、さらにパディントン駅から乗ったタクシーが渋滞に巻き込まれ、午後の面談に20分も遅れるという失態を演じてしまった。ホテルに戻るタクシーの中で運転手が「ロンドンの鉄道会社は客に切符を買わせてホームに入れておきながら何の前ぶれもなく突然運休する」というので「それでも客は怒らないのか」と聞くと、文句をいっても何も変わらないのでいうだけ無駄とのことだった。日本は遅延が日常化しているJR東でも突然の運休というのはあまり聞いたことがなく、日中であればまず予定した時間に目的地に着く。今回はロンドンということでだいぶ時間に余裕をもたせたつもりだが、それでも足りないとなると行動範囲を狭めるか、面談の数を減らすしかない。ロンドンにあまり長く滞在したくない私としては実に有難くない話だ。

2013年10月5日土曜日

役人天国?

「一時は事業仕分けでえらい目にあったが今はようやく落ち着いた。」ゴルフコンペでご一緒した天下り組の元高級官僚がいった。事業仕分け自体を「まったくくだらない」と一刀両断に切り捨てる様に、もはや同じようなことは起きないとの自信がうかがえた。そんな折、羽田空港の国際線発着枠の拡大で民主党政権時代に経営破たんし、再建が行われた日本航空を冷遇する便数の割当が行われたことをニュースで知った。経営破たんした日本航空が税金面で優遇され、全日空よりも大きな利益をあげたからという理由が報じられていたが、全日空は税引き前の利益からして日本航空より少なく、社員の給与水準が同じで、日本航空と同等の経営努力をしていない限り文句を言うべきではない。そもそも経営破綻した企業に対する税金の優遇措置という一時的なものと空港の発着枠という長期的に続くものをごっちゃにするのはどう考えても理にかなわず、そうしたことが明確な基準もないまま国交省の一存で決まるというのも釈然としない。私も民主党に失望した国民の一人だが、羽田空港の国際化や、中途半端に終わってはしまったものの、税金の無駄遣いの排除といった実績が過小評価されているような気もする。自民党の政権に戻ったことで「もとのもくあみ」になることは覚悟しなければならなそうだ。