2019年3月31日日曜日

やりたい放題

久しぶりにアマゾンで買い物をしたら頼んでもいない有料のプライムサービスに誘導され、知らないうちに申し込みをしたことにされた。以前も同様のことがあり、トライアル期間中に気づいて契約解除したが、こうした行為を容認している消費者庁はいったい何をやっているのだろうかと思う。アメリカの属国感丸出しの現政権の影響でアメリカの巨大企業にはものがいえないのかと勘繰ってしまう。日本人客をカモにしているという点ではマイクロソフトも同様で、明らかな初期不良が見つかりテクニカルサポートに電話をかけたら30分待たされた挙句にサポートは有料といわれた。アメリカで財を成した実業家が慈善活動を通じて社会に還元するのはよくある話だが、マイクロソフトの場合、良い製品を作って人々に受け入れられたのではなく、巧みに独占的なビジネスモデルを築き、バグだらけの製品を世界中で売って大もうけをした会社なため、ビル・ゲイツがどれほどの慈善活動をしてもまったくリスペクトできない。可能な限りこうした企業の製品やサービスを避けることが一消費者としてできるせめてもの抵抗だろうか。

2019年3月24日日曜日

自粛

ANAの国内線の機内で音楽を聴いていたら最近コカインの使用で逮捕された人物のバンドの曲が流れた。逮捕直後に所属レコード会社が「過去のCD、映像商品すべての出荷停止、店頭在庫回収、音源と映像のデジタル配信停止を決めた」と発表したが、さすがに機内エンターテイメントのプログラムは変えられなかったのだろう。それにしてもメンバーが逮捕されたからといってCDの出荷を止めたり、出演した作品の放映を中止したりというのは誰の得にもならない、まったく意味のないこと。企業の社会的責任をはき違えているものと想像するが、よくそんなアホなことを真顔でやるものだと思う。「関係者に多大な迷惑をかけたことをお詫びする」のも芸能人の不祥事があった際の常套句になっているが、世の大半の人に迷惑はかかっていないし、一部の関係者に迷惑をかけたくなければ出荷停止だの、放映中止だのをやらなければいいだけの話。たばこに寛容なわりにほかのドラッグを使った人を重大犯罪人扱いする不思議な国。そのような「重罪人」を見たくない人はその出演作品を見なければいいだけの話だろう。

2019年3月17日日曜日

人工透析

福生の病院で人工透析の治療をやめた40代の女性が死亡した問題で、他にもこれまで透析治療を選択しなかった20人が死亡していたことが判明したとのニュースを聞き、人工透析を「失われた腎機能は回復しないという西洋医学の常識に基づいた治療法」と呼んだ荻窪の鍼灸師の言葉を思い出した。その先生のところには親族の猛反対を押し切って子どもに腎機能を回復させる施術を受けに来させていた人もいた。今回のニュースで人工透析がいかに精神的苦痛を伴うかが想像されたが、その先生は「いったん腕の動脈と静脈をつなぎ合わせる手術を受けるとそれを元に戻すのは法律違反になる」といっていた。本人が希望しても自分の血管をもとの状態に戻してもらうことすらできず、治療をやめる=死を選択するということになるというのだから日本の医療制度は実に恐ろしい。私も膵炎で入院したとき、どう見ても回復しているのに病院を出してもらえず、点滴の管も外してもらえなかったが、そこに患者の意思は微塵も存在しなかった。西洋医学絶対主義が変わらないにしても、せめて死ぬまで続ける後戻りができない「治療」がどれほどの精神的・肉体的負担をもたらし、どれほどの人がやめて死を選んだかは予め知らせた上で患者に判断させるべきだろう。

2019年3月8日金曜日

変装

東京拘置所を出る際のカルロス・ゴーン氏の変装姿は受けを狙っているのかと思うくらい滑稽に見えたが、それに輪をかけて笑えたのが「パリッとした高級そうなスーツで、ふんぞり返って偉そうに出てくるよりは、今の状況は地位も奪われているので、庶民の一人として、労働者の一人として、ああいう服装はありかな」というゴーン氏の弁護士のわけのわからないコメントだった。保釈金10億円を支払い、「無罪請負人」の異名をもつというその弁護士を雇えるような人物を「庶民の一人」だの「労働者の一人」だのといって皆がなるほどと思うとでも思ったのか...。受けを狙ってのことだったら純粋に面白かったのだが。

2019年3月2日土曜日

ちゃぶ台返し

日朝交渉でアメリカ側の「ちゃぶ台返し」の引き金になったといわれる大統領の元顧問弁護士の議会証言。与党共和党の議員が証言の内容について質問するのではなく、同氏の人格を攻撃することで証言の信ぴょう性を疑わせようとする姿が印象的だったが、同じ日のニュースで我が国の国際的信用を落としかねない厚労省の統計不正問題を追及する野党議員を嬉々として「パフォーマンス」と片付ける与党議員の姿と重なった。どの国にも国家の利益より自らが「勝ち馬に乗る」ことが優先する議員がいるものだと思った。人徳がない実は臆病な人間ほどわかりやすいくらいに飴と鞭を使うが、飴をもらおうとそれにたかる輩が増えれば分け前も減り、使い捨てにされるのがオチ。少し脳のある人間であればそれくらいのことはわかりそうなものだが...。それにしても自国内でもあまり注目されていないことがわかったとたん、ちゃぶ台返しをやってのけたアメリカはさすがとしかいいようがない。注目されていない上に「安易な妥協」と批判されるのはマイナスでしかない。日本の政治家や官僚であればメンツのためといって国益に反する妥協をしてでも「成果」を演出するところだが、そこが勝負に勝てる国と勝てない国の違いだろう。ただし北朝鮮と「歴史的な合意」に達してあわよくばノーベル平和賞をもらおうと思っていたならそれはさすがにないだろう。選考委員が賞の価値を損ねることなどしないし、彼が受賞でもしたら今後もらって喜ぶ人がいなくなってしまう。首相が「国民を代表して」推薦してしまう世間知らずな東洋の島国に追随する国もいないだろう。