2020年7月25日土曜日

風向き

三密の対極にあるサーフィンまで叩いていた神奈川県知事が一転経済も大事と言い出し、インフルエンザほどに死者も出ていない病気で大騒ぎすべきでないという医者が徐々にテレビに出始めたが、検査数を増やしたことであぶり出された感染者を「新規感染者」と呼び続けて大騒ぎしているのは相変わらずだ。日本はコロナの世界的な流行が始まり、欧米諸国が入国制限を始めた2月初め以後も1か月以上にわたり120万人の外国人観光客と130万人の日本人帰国者を無検査で入国させていたのだから、3月時点で全国にウィルスが蔓延していたと考えるのがふつうだろう。それを聖火リレーを強行して国際的な批判を浴び、オリンピックが中止に追い込まれるまで、検査を受けるのに厳しい条件を課すことで感染者数を低く見せようとしたことが今も尾を引いているように見える。政府が過ちを認め、本当の感染者数、すなわち分母を明らかにし、少なくとも日本においてはインフルエンザ同様、重篤でない人は入院させるほどの病気ではないと発表すればすべての問題が解決するのではないかと思う。もちろんいつまでも感染実態を明らかにせず、騒ぎを大きくして国民に恐怖心を植え付け、経済に甚大なダメージを与えた責任は免れないだろうが。

2020年7月19日日曜日

在日米軍

在韓米軍が徹底的にコロナ感染を管理し、韓国政府と情報共有しているのに対して在日米軍がゆるゆるで日本政府に適切な情報提供をしてこなかったことについて、韓国政府が駐留費用の負担を含めて在韓米軍と一定の緊張関係を維持しているのに対して日本政府はアメリカのいいなりに駐留費用を負担し兵器を爆買いするので甘く見られているから、という見方は一理あるだろうが、それ以前に自覚しなければならないのは韓国が徹底した検査で感染状況を把握し、感染者の行動を追跡し、感染拡大をしっかりと防いでいるのに対して日本は感染実態すら把握できていない一大感染国であるということだろう。自国の状況すらまともに把握できていない国に情報提供してもしかたがないし、むしろそんな国に兵士を送る方が心配かもしれない。国も自治体も頑ななまでに検査数を公表せず、抗体検査を実施しようとしないことがそのことをよく表している。

2020年7月16日木曜日

副作用

先日放送されたテレビ番組で「お互いがマスクをしていたらソーシャルディスタンスなどとる必要はない」という医者の発言に「なぜ毎年インフルエンザで1万人の人が亡くなっているのにこの感染症だけ大騒ぎするのか」と厚労省の元官僚がかぶせた。こうしたまともなことをいう人が二人同じ番組に出るのも珍しいが、ニュース番組では相も変わらず検査を受けられた人の中で感染が確認された人だけを「感染者」とする数字を無批判に垂れ流している。分母を小さく見せることで死亡率が高く見え、それが疑うことを知らない日本国民を怯えさせるという悪循環をいつまで続けるつもりだろうか。こうした人災ともいえるパニックが招いた過度な消毒習慣で常在菌の死滅と腸内細菌環境の破壊が心配されるそうだ。飲食店などでやたらと消毒剤をスプレーするのは不快きわまりないが、一般に使われている第4級アンモニウム塩や次亜塩素酸ナトリウムはひたすら体に悪く、特に肺の常在菌によくないというから逆効果でしかない。また、マスクの着用は高齢者の熱中症リスクを高めると指摘されているが、子どもも恒常的な低酸素状態により脳の発達によくないそうだ。そもそもそれほど恐ろしい病気なら、首相は他国が2月の初めに入国制限を始めた後もオリンピックやりたさ、観光収入ほしさに1か月以上も中国からも欧州からも観光客を入れ続けて全国にウイルスを蔓延させたこと、それによって結果的に多くの国民に犠牲を強い、莫大な借金を後世に残すことになったことを詫びるべきだろう。逆に大して危険な病気でないとわかっているなら、検査数を抑えることで感染者数を少なく見せてきたことを詫び、早急に感染実態を調べ、少なくとも日本では致死率が1%にも満たない程度の病気であることを明らかにすべきだろう。いずれにしても辞任に値する愚挙だが、それでも彼を支持する国民が3割以上いるのだから、残念ながら日本もアメリカとあまり変わらないレベルのようだ。

2020年7月5日日曜日

情報操作

東京都で「新規感染」が三桁の日が続いているとまた大騒ぎを始めたテレビ番組で、「それだけ検査数を増やしているということなので悪いことではない」とコメントした冷静な医師。症状が出ても検査を受けられない実態が続いている一方、3-5万円かけて自由診療で受ける人などほとんどいないだろうから、無症状の人を含めて発表数字の何倍(あるいは何十倍)の感染者がいるのは明らかだろう。かつて東京都がホームページで公開していた日々の検査数を見るとオリンピックの中止が決まったとたん検査数を増やし、非常事態宣言でいよいよ経済がもたなくなった頃に検査数を減らしたのが見て取れたが、さすがにまずいと思ったのか、今は「受診相談窓口における相談件数」といったどうでもいいデータに置き換え、肝心の「分母」を表すデータは一切公開していない。都知事選を前に「新規感染」が三桁の日が続いているのもまた政治的意図をもって検査数を操作していることが疑われるが、そうした操作された情報に踊らされる都民が多いのもまた事実なのだろう。