2013年7月27日土曜日

朝鮮半島情勢

久しぶりに参加した大学OBの昼食会。毎回各界で活躍する著名人がゲストスピーカーとして招かれるが、今回は朝鮮半島情勢の専門家の重村教授がニュースの裏側を知る上で興味深い内容の講演をされた。経済制裁で油の供給が途絶えている北朝鮮にはもはや戦争をする力はなく、我々がニュースで耳にする米韓軍事演習は北朝鮮の脅威に対抗するというよりは、北朝鮮に対抗措置として軍事演習をさせ、油を枯渇させる戦略とのこと。中国が金融制裁に加わったことで金の流れも止まり、ミサイルを提供する見返りとして北朝鮮に米を送っていたミャンマーもアメリカの圧力で輸出をやめるという。中国の新指導部が北朝鮮のトップより先に韓国の大統領に会うという前代未聞のことが起きたが、これは中国が会談の条件としているミサイルの発射や核実験の中止を北朝鮮が受け入れられないためだという。拉致問題に関しては北朝鮮が死亡しているとした被害者の相当数がまだ生存している可能性が高いとのこと。また、今の北朝鮮の体制が盤石でなく、一つの重しとなっていた前総書記の妹が余命間もない病状で、そう遠くない将来混乱が起きるかもしれないとのことだった。

2013年7月20日土曜日

選挙応援

参院選を見ていて不思議に思うことがある。明らかに世間のイメージがよくない政治家や民間人が候補者の街頭演説やウェブサイトで応援をしていることだ。こうした行為は票が逃げることはあっても候補者にとってプラスにならないはず。私は今回も期日前投票を済ませたが、あまり好ましいイメージをもっていない民間人が投票しようと思っていた候補のウェブサイト上で大々的に応援しているのを見て、別の候補に投票することにした。党の幹部が党の公認候補を応援するのと違い、民間人が応援する場合、個人的な関係の深さを感じさせる。このため自分が好ましくないと思っている人物と親しいという時点で投票する気がしなくなるのだ。それにしても候補者の側が付き合いのある人物からの応援の申し出を断りづらいのは想像がつくが、応援をする側は果たして自分の世間的なイメージを自覚していないのだろうかと思う。

2013年7月14日日曜日

カウンターのある店

先日米国に留学していたときのクラスメートと西麻布で食事をした。私が知る唯一のルクセンブルグ人で、米系不動産投資会社の日本支社長を務めている。3年前に今のポジションをオファーされて一家で東京に移り、震災の際には大使館から東京を離れるよう勧告があったため家族を本国に戻す一方、社員は福岡の事務所に移した。彼は一人で東京に残り、その際に今回食事をした店によく一人で来ていたという。彼によると日本では店の人がカウンター越しに話し相手になってくれるので一人でも入りやすいという。考えてみればその通りで、私は長年こうした「単身者フレンドリー」な国に住んでいながら、それを十分に活用してこなかったことに気づいた。これまではカウンターのある店に入っても人見知りをしてついついカウンターから離れたテーブル席について、食事が済んだらそそくさと帰っていたが、今後はカウンター席について店の人と会話をしてみようかと思った。

2013年7月6日土曜日

ものの値段

九州で食事をご一緒した地方銀行の役員さんが、大学生のお子さんが頻繁に東京に行っているというので、それではずいぶんとお金もかかるだろうと思いきや、LCCで行けば片道数千円、到着空港は成田になるが、東京駅まで1,000円で乗れるバスがあるという。それでは片道何倍もの運賃を払っているのがばからしくなる。LCCである以上、座席が狭いとか空港に到着した後、ターミナルまでバスで移動しなければならないといった不自由はあるだろうが、大手航空会社の国内線用機材の一般座席も半端でない詰め込み方をしているし、ゲートから到着ロビーまで果てしなく歩かされるのと、バスでロビーにつけてくれるのとどちらがよいかという話もある。成田空港からのリムジンバスは以前は3,000円のしかなかったが、1,000円で採算が合うということは、いかに利用者が暴利をむさぼられていたかがわかる。羽田空港の国際化で独占的な地位を失い、LCCを誘致するために1,000円バスを認めざるを得なくなったというのが実態と想像するが、以前はリムジンバスの営業が一社独占で、成田空港に宅配便業者を入れずに空港公団の天下り会社が荷物の取扱会社を設立し、割高な料金を徴収しているのと同様、国土交通省(旧運輸省)が絡むことには一事が万事、発展途上国並みの腐敗の臭いがする。一部の役人の私利私欲のために移動にかかるコストが高くなり、観光の振興や経済交流の阻害要因になってきたとすれば実に残念な国だと思う。