2016年11月27日日曜日

Uber(ウーバー)

今年の6月にベトナムで初めて利用した「白タク」サービスのUber。スマホですぐに呼ぶことができ、車のグレードも選べる。また、GPSで予約した車の位置をリアルタイムで見られ、目的地までの予想所要時間までわかるというからよく考えられたものだ。先週もロサンゼルスの訪問先が予約してくれて二度利用したが、実に便利で快適だった。利便性が高い上に値段も安いとなるとタクシー業界にとっては脅威だろう。日本人は自分の車に他人を乗せたがらないので普及しづらいのではと思いつつネットで調べてみたら、それ以前に規制があってできない様子。恐らく「利用者の安全を守るため」といった建前だろうが、タクシーの運転手の方が運転が安全という根拠はないし、利用者のことを考えるのであれば、車がないと生活できない地域ではいつでもどこでも安価で使えるのは捨てがたいメリットで、事故を起こしがちな高齢者の運転免許証返上を促す効果もあるかもしれない。消費者に選択肢も与えることよりも既得権益の保護が優先する規制づくめの国では所謂‘アベノミクス’が不発に終わるのも無理のないことか。

2016年11月25日金曜日

養子

久しぶりのアメリカ。当初は高校時代に1年間留学していたカリフォルニア州のサクラメントでホストファミリーと感謝祭を祝うのが目的だったが、その後小学校の低学年までの3年半を過ごしたロサンゼルスとアリゾナ州のツーソンに商用ができ、思いがけず昔の知人たちと再会する機会に恵まれた。ロサンゼルスでご近所だった日系人の家庭とツーソンに住む大学院時代の白人の知人にはそれぞれ養子が二人ずついて、前者は黒人と白人、後者はアジア系とラテンアメリカ系というように、親とは人種が異なる。こうした異人種の子を家族の一員として受け入れるアメリカ人と、不妊治療にお金をかける日本人の家族観の違いを改めて感じた。

2016年11月20日日曜日

「おもてなし」はいずこに

最近テレビでよく見かける外国人観光客のマナーを取り上げた番組。こうした番組を作っている人たちは国による文化(あるいは「マナー感」)の違いや、外国人をことさら悪く描くことで我々日本人が得るものは何もないことをわかっているのだろうか。よほどマナーが悪い人がいてもそれはごく一部だろうし、テレビで取り上げるようなことではないだろう。これから衰退期に入るであろう日本の経済にとって観光客がもたらす収入が重要であることは疑う余地がない。外国人観光客は国をあげて歓迎すべきだろう。私が子どもの頃は観光客もあまり来なかった山梨県の忍野村の住民が、日本の家屋が物珍しくて写真を撮るために敷地に入ってしまった人を邪険に追い払う様子を見てがっかりしたが、レポーターがさも何か悪いことをした人かのようにモザイク入りでインタビューする様を見て、この人たちは一体何を達成したいのだろうか、と思った。

2016年11月12日土曜日

大統領選挙

アメリカ大統領選挙の開票が始まった後、大使館に勤める元同僚から届いた”Election Viewing”というタイトルのメール。添付されていた画像には大使公邸の広間のテーブルいっぱいにスナックが並べられ、クリントン氏の当選を見越した祝賀ムードが伝わってきた。その後実況が続くと思いきや、テキサス州を落としたあたりから通信が途絶えた。大使が要所要所でスピーチをしていたようだが、落選が決まった後に何をいわれたのかは定かでない。あんな人を国のリーダーにして恥ずかしくないのか、と思ったが、我が国の首相がいちはやく祝意を伝え、さっそくアメリカまで「すりすり」しに行くという報に触れ、アメリカ人が誰を選ぼうとよいしょしないとやっていかれない我が国の立場を思い知らされた。

2016年11月6日日曜日

学力テスト

出張先の岡山で、県内の中高生の学力が全国平均に比べて低いというニュースを見て、弁護士として成功している大学の先輩の言葉を思い出した。氏はアメリカ西海岸のシアトルの大学に留学していたが、冬場は毎日のように雨が降っていたのでよく勉強に集中できたという。そう、「晴れの国」ではほかに誘惑が多すぎて勉強などしている場合ではないのかもしれない。そう考えると北陸や秋田といった日本海側の県の学力が高いのも、教育熱心な地域ということもさることながら、冬は曇って雪も積もるのでなかなか外で遊ぶ気にならないということもあるような気がする。各地域の中高生の学力と降雨・降雪量を調べると意外に高い相関を示すかもしれない。