2016年9月24日土曜日

大企業

視察の為クライアントとともに訪れた重機工場。疲れた建物や内装にお金をかける余裕がなかった状況が垣間見えた。しかし業界人であるクライアントはごみ溜めいっぱいに積みあがったごみを見て視察前に慌てて掃除したこと、しみだらけの会議室の壁や掃除が行き届いていないトイレを見て経営者の目が行き届いていないこと、さらに生産ラインのレイアウトや製品テストの現場を見てオペレーションや安全に対する知識が欠如していることまで見抜いた。経営トップは親会社から天下ってきた畑違いの人なので問題意識をもてないのも無理のないことか。大手メーカーはどこもやることが似ている。東京に戻る電車の中で、この子会社の売却を担当している親会社の部長と言葉を交わした。できの悪い子を救うために奔走している姿に、電機メーカー時代に同じことをやっていたかつての自分を重ね合わせた。会社のためにやっていることなのに、日の目を見ることも感謝されることもない報われざる仕事。思いは察して余りある。

2016年9月17日土曜日

のり弁資料

お金の使い道に関わる資料の開示を求めると肝心の箇所が真っ黒に塗りつぶされた所謂「のり弁」資料を出してくる。豊洲の汚染土の入れ替えを行ってもいないのに行ったと嘘の説明をする。都民の財産であるオリンピックの選手村の建設用地を周辺の地価の10分の1で民間に売り渡す。こんなデタラメをやっている人たちが我々が支払う都民税から給料をもらっていると思うと実に情けない。また、こんなレベルの人たちが行政を担っている先進国の首都などほかにないだろう。今後、こうしたことが起きた背景にメスが入ることに期待するとともに、責任者には都議会に出て事実を明らかにしてもらいたいものだ。

2016年9月10日土曜日

カープ女子

プロ野球をフォローしなくなって久しく、気づけばいつの間にかカープが優勝目前となっていた。前回優勝の記憶がないが、1991年というからちょうどアメリカにいたときだ。広島のすごいところはファンの熱心さだろう。東京に移ってもカープを応援し続ける広島出身者を多く見かけるし、横浜スタジアムなどに対広島戦を見に行くと、観客の1割ほどしかいない広島ファンの応援が残り9割の横浜ファンの勢いに負けていない。また、さらに特徴的なのが、地元広島の女性たちがカープの選手のことをよく知っていることだ。広島で協力先の社員と食事に行くと、女性がマエケンが駅前のマンションの最上階に住んでいるだの、〇○のレベルだったら格差があって当たり前、といったように選手を論評をする。チーム発足当時は弱くてしかたなかったと聞くが、市民に支えられて成長した球団というのが感じられる。頻繁に優勝する球団ではないので、歓喜に沸く広島の雰囲気を味わってみたいものだが、残念ながら間に合いそうにない…。

2016年9月4日日曜日

かぶせ茶

先月来日したヨーロッパのクライアントが最高級の緑茶をまとめ買いしたいというので、ゴルフ仲間でもある湯島の「大佐和老舗」の社長に相談したところ、お茶のインストラクターの資格をもち、常陸宮殿下ご夫妻にもお茶をお淹れしているという社員を伴って事務所まで来てくださった。氷を使って淹れた八女のかぶせ茶や、小さな茶器に数滴たらしただけで香りが広がる最高級の玉露を試飲させてもらい、こんな美味しいお茶があったのかと感動した。お茶には人並みにはこだわっているつもりだったが、氷を溶かしながら淹れるお茶や、二、三滴垂らしただけで濃厚な味と香りが楽しめるお茶があることすら知らなかった。緑茶好きのクライアントもたいそう気に入り、社長が持参した大量の高級茶に加えて、かぶせ茶を追加注文していた。ふだん和食屋でたいした有難みもなく緑茶を飲んでいる我々日本人は、よほどこだわりがある人でなければ、高級ウーロン茶のような金額を出してまで高級なお茶を買うことはないが、来客のお蔭で思いもかけず緑茶の奥深さを知ることとなった。