2009年5月23日土曜日

エジンバラ


5年ぶりのエジンバラ。いつ来ても美しい町だ。ただ空港から町の中心を通るトラムを建設中で、メインストリートのそこかしこが工事中。不便な上に美観を損ねている。2012年完成予定の工事が遅れに遅れていてしかも予算オーバーとのこと。何年か前に建設されたスコットランド議会の議事堂のようだ。

2日にわたるクライアント主催の会議に出席するためにやって来たのだが、初日の朝にいきなりトラブル発生。ホテルの部屋の外でけたたましく鳴り響く掃除機の音で目が覚め、『何もこんな朝早くからやらんでも…』と思って時計を見るとすでに8時半を回っていた。前の晩に頼んでいたモーニングコールを忘れられていたのだ。おかげで朝食を食べる時間もなく、肝心の会議にも遅刻してしまった。

モーニングコールを忘れるなんてホテルにあるまじきミスで断固抗議しなければと後でフロントに行ったのだが、話をしているうちに急速に戦意?を失ってしまった。人柄の良さげなスコットランド人に独特の訛りで謝られるとそれ以上厳しいことがいえなくなる。エジンバラ訛りは特に響きがやわらかく、当地の人々の人の良さが増幅されて感じられる。スコットランド訛りと一口にいっても地域差が大きく、列車で1時間とかからない距離のグラスゴーでもまったく違った訛りを話すから面白い。

これは後で聞いた話だが、会議が始まる時間になっても私が現れないのでクライアント企業の社長がほかの出席者に「シンジは日本人だからモーニングコールがちゃんと来るものと信じ切って寝坊しているのではないか」といっていたそうだ。イギリスに度々出張に来ていた同僚によるとモーニングコールを忘れるなんてよくあることで、明け方に頼んでもいないルームサービスがやってきてたたき起こされたこともあるそうだ(これは隣の部屋と間違えていたとのこと)。

コスタリカで現金不足に陥りそうになった経験から今回はエジンバラ市内のATMで多めにおろしたのだが、うっかり大事なことを忘れていた。スコットランドでは当地の銀行が発行した紙幣(写真)が流通しているが、ほかの地域では受け取ってもらえないことが多い。日本に持ち帰ろうものなら日本橋のHSBCまで持って行って高い手数料を払わないと円に換えられない。レストランやお店でお釣りにもらったイングランド銀行発行の紙幣を大事にとっておきつつ、通常はクレジットカード払いするようなところも現金払いをして何とか使い切った。