2009年4月11日土曜日

外資の人々 2

7年ぶりに再会したヘッジファンドに勤める日系アメリカ人の元同僚。ハワイの事務所に勤務していると思っていたためコナに行くときに寄ってみようかというくらいに思っていたが、前の週に会った別の元同僚から彼が東京に戻ってきていると聞き、連絡先を尋ねた。

義弟が経営する虎ノ門の焼鳥屋で昼食を食べながら聞いたところでは、ハワイの事務所が閉鎖になったことでサンフランシスコの事務所に移り、日本株を担当していたことからさらに日本に来させられたとのこと。せっかく日本を脱出してハワイに永住できるところだったのに残念・・・。

しかし聞けば最近日本の事務所で大規模なリストラがあり、社員の半数が解雇されたとのこと。このご時世に彼の業界で仕事を続けられるのはかなり恵まれている方かもしれない。私と会う直前には僕らがいた投資銀行の元同僚からメールで離職の挨拶が来たという。

外資系金融の人切りというのは何ともドライで情がない。私がいたときも、ある日突然何人かの若手社員が幹部に呼び出され、解雇を告げられた。解雇された者は荷物をまとめる間もなく出て行かなければならない。

彼らが去った後に開かれた全体会議で若いオーストラリア人社長が「彼らは我々の基準に満たなかった」といった。ぼろ雑巾のごとく働かせた挙げ句にこのような言葉で片付けられるのだからエグい業界だ。

大ぶりの焼き鳥をつつきながら当時の記憶が甦り、そうした業界から足を洗うことができたことに感謝した。そして元同僚には仕事を辞めることになったら私の会社で請け負っているリサーチレポートの翻訳でもやったらどうかと勧めた。