2009年3月26日木曜日

シアトル


ロスの後は飛行機で2時間余り北上したシアトルに到着。春の日差しがまぶしい南カリフォルニアから一転、どんよりとした曇り空。しかも滑走路のわきには雪が積もっているではないか。ここ3年ばかりこの時期にシアトルを訪れているが今年は特に寒く感じる。

今回も商用があって来たのだが、当地を観光したいという友人を案内するために3日ばかり早くシアトル入りした。この町はサンフランシスコのような派手さがなく、ここで暮らす人々も肩ひじ張ったところがなくて落ち着くのだが、この時期はいかんせん雨が多い。帝国ホテルのアネックスに事務所を構える知人の弁護士さんが、当地の大学に留学していたとき毎日のように雨が降っていたので勉強に集中できたといっていたのを思い出す。氏の成功はシアトルの天気のおかげかもしれない。

友人との観光3日、仕事1週間の計10日間の滞在だったが、友人と過ごした3日だけ天気に恵まれた。以前日頃の行いに自信がないと書いたが、やはり私ではなく友人の行いのお蔭だったようだ。今回観光した中でもボーイング社の工場は容積が世界最大の建物の中に747、777、787のラインが同居していて、生産工程の進化を見ることができる。最新の787型機のラインは翼や機首といった大きなパーツの生産を国内外のサプライヤーに任せ、それらを改造型747型機で運び込んで組み立てている(工場敷地内には航空機を“出荷”するための滑走路がある)。昨年お会いしたコンサルタントが787型機用のラインであれば比較的簡単にほかの場所に移せるといっていたのがよくわかる。高給で知られるボ社の従業員はストなどをやっている場合ではないかもしれない。

ボ社の工場以外では風光明媚なオリンピック半島やピュージット湾に浮かぶ島などシアトル周辺をドライブし、リースリングで名を馳せた有名ワイナリーでは工場見学とテイスティングを楽しんだ。我々がシアトルに着く前日まで雪が降っていたといい、観光を終えた翌日からまた天気が崩れたことを考えると束の間の晴れ間にこうしたところを回ることができたのは実に幸運であった。