2019年6月5日水曜日

晩節

国連の言論と表現の自由に関する特別報告者で日本のメディアは独立性に懸念が残るとの報告書に関し、「日本政府の立場が十分に反映されておらず、報告書の記述も不正確で根拠不明」と“過剰”反論した官房長官。政府に都合の悪い報道をするメディアにさんざん圧力をかける一方で、犯罪を犯した御用記者を警察に不起訴にさせるという法治国家にあるまじきことをしておきながら、いったいどの口がいっているのか。政府のスポークスマンがこの体たらくというのは我が国も随分落ちたものだが、この人の辞書には「晩節を汚す」という言葉がないのかと思った。今の政権下で加速度的に国際的な地位が低下している我が国だが、こうした人物が選挙で当選して政府の要職にあるというのも厳然たる事実。我が国の「後進国体質」を象徴している人物といえるかもしれない。