2015年1月31日土曜日

中東

アラブ諸国を歴訪して経済支援の大盤振る舞いをしたかと思ったら、イスラエルで首相とニコニコ顔の握手。こんなことをやって何の効果があるのだろうかと思っていたところに発生した人質危機。石油の確保のための最低限の外交は必要だろうが、黙っていれば絡まずに済む領域にまでわざわざ踏み込んで下手に過激派を刺激したのだとすれば、外遊は明らかに失敗だったといえよう。大手商社に勤める友人からリビアに長期出張していたとき、前日までふつうに生活していた外国人が突然姿を消したと思ったら政変が起き、日本人だけ取り残されたという話を聞いた。今回の人質危機でも情報収集すら自力でできないお粗末さが露呈したが、そもそも国民を守る実力がない国が「テロに屈しない」等と威勢のいいことだけいっても国民を更なる危険に晒すだけで、こうした国が中東という厄介な地域に関わるには慎重であるべきだろう。