2015年2月7日土曜日

小麦粉商売

久しぶりの鳥取出張。訪問先の人にお土産に何を買ったらよいか聞くと団子を勧められた。京都をしのぐレベルの松江の生和菓子ならともかく、団子などというのはそれほど味に差が出るものとは思えない。もっといえば小豆も使わず小麦粉のみを原料とし、大した手間もかかっていないので相当原価は安いはず。以前、積極的に海外展開を進める大手うどんチェーンの人に、「原価はただみたいなものでしょう」とやや失礼な質問をしたら「はい」と素直に認めた。小麦粉しか使っていない食べ物は原価が低い分、粗利がとれるため、お客さえ入れば大きな儲けが出る。この団子も鳥取の定番のお土産とあっていちばん目立つところに陳列してあり、後で地元の銀行の人から作っている会社の社長は大変な大金持ちになっていると聞いた。しかし、すぐに原価を考えてしまうメーカー出身者としてはお金がかかっていないものに不相応な値段を払う気にならない。代わりに買った伊勢の赤福に酷似した栃餅は目立たないところに陳列されていたが価格が妥当で赤福よりもよほど美味しく、なぜこちらがもっと評価されないのか不思議だった。