2013年3月3日日曜日

東大阪

先日取引先の紹介で東大阪の会社の会長にお会いすることになり、初めて当地に足を踏み入れた。東大阪は東京でいえば大田区のような町工場街のイメージだが、大企業しか出入りしていなかった自分がこの地に足を踏み入れる機会が来ようとは思いもよらなかった。同社は最近中東に進出し、アラビア語ができる日本人エンジニアを探していると聞いていたが、そのことに話が及ぶと会長が実にあっさりと、すでにいい人が見つかったといわれたので驚いた。何でもカイロ大学に留学経験のある大阪の大手電機メーカー出身の人を雇えたのだという。アラビア語ができる人材は大手企業といえども希少な存在で重宝されるはず。にもかかわらず会社を辞めてより小さな会社に移るというのは以前であれば考えづらかったことだ。それほど電機業界が苦境に立たされているということなのか。しかし優秀な人材を大勢集めている割にはそれを活かしきれず、国際競争に勝ち抜くには意思決定があまりに遅い大企業から成長市場に積極的に進出しているこうした中小企業に人材が移るのは日本経済にとっては決してマイナスではないのかもしれない。