2020年5月9日土曜日

欺瞞

東京の陽性患者数が4日で87人から23人に8割近く減ったというが、都のウェブサイトを見ると検査実施人数を399人から65人まで9割以上減らしたのだから当たり前。むしろ陽性率は21%から35%に急上昇している。咳と熱が1週間続いた知人はどこの病院にも検査してもらえず、ドライブスルーの検査も保健所の許可があった人しか受けられないというから何のためのドライブスルーだかわからない。1か月以上も国民に犠牲を強いたので何の効果もあがっていないことを認めることができないのだろうが、感染実態を隠して効果があがったように偽装するのは本末転倒で(偽装数字を無批判で垂れ流し続けるマスコミも同罪)、抗体検査を行い、公表数字より桁違いに多い感染者のほとんどが無症状で治っている程度の病気と正直に認めるべきだろう。 大阪のコンサルタントの知人からのメール。「まぁ、今回は感染症に過敏な欧米に引きずられたところもあるのでしょうか。個人的には、新型コロナの存在を公にせずに普通の生活をそのまま続けているのがベストの選択だったんだろうと思っています。そもそも日本では肺炎で毎年10万人亡くなっていますので。不景気の時に経済的理由で自殺する人は日本で1万人弱、一昨年は3千人程度ですからその差を見ると今のコロナ被害とは比べ物にならないですね。」科学的な数字の検証もできない医療の「専門家」だけでなく、緊急事態宣言の延長による経済損失が7兆円を超えると試算した民間のシンクタンクや、失業率と自殺者の相関から今後10万人単位で自殺者が増えると試算した京都大学の研究チームが専門家委員会に加わっていたら大局からもっと正しい判断ができたのではないかと思う。 正しい経営判断をできない会社が淘汰されるのと同様に、スピード感に欠け、正しい政策判断ができない国も衰退あるのみ。相変わらず記者会見でアピール全開の大都市圏の知事を尻目に早々に休業要請を解除した県知事や、非科学的な体制・大勢から批判されてもふだん通りの生活を続けている人が多くいることがせめてもの救いか。