2020年5月24日日曜日

黒川と林

検察官でありながら違法行為をやるような人物を「余人をもって代えがたい」といった現政権。妻を選挙で当選させるために賄賂を配ったような人物を法務大臣にしたことと通じるが、証拠があがっても一向に逮捕もされず、妻が失職もしないのが不思議。福島の原発事故の判決といい、現政権下で司法の独立は完全に崩壊してしまったのだろうか。黒川問題は大々的に報じられたが、首相へのごますりがハンパなかった「同郷」の林前駐英大使が弁護士資格もないのに最高裁判事に任命されたのも今後長きにわたって司法の中立性を損なう要因となりかねまい。国民はバカで忘れっぽいくらいに思っているのだろうが、民主党政権が失敗で、自らの経済政策が成功しているかのような「印象操作」に成功し、一連のスキャンダルで「説明責任を果たす」と繰り返しながら何ら説明せずに逃げきれていることから、彼の愚民見立てはあながち間違っていないのだろう。今回のコロナ騒動で日本が感染者の把握もトレースもまともにできないIT後進国になり下がったことが明らかになったが、その家に生まれなければ国会議員になれる器でなく、役人のメモがなければ国会で答弁すらできないレベルの人間が当選を繰り返して総理だの副総理だのになり、「最高学府」を出たエリートがそうした人たちのしもべと化し、公文書を偽造したり黒塗りにしたりという国民主権の民主国家でありえないことが起きる国が、厳しい競争を勝ち抜いてリーダーに上りつめた人が率いる国と伍して競争していかれるはずはあるまい。