2020年5月16日土曜日

茶番

ようやく献血者の抗体検査の結果を公表した厚労省。先月時点で東京都で0.6%、東北で0.4%。神戸市の病院が1か月以上前に倍のサンプル数で行った結果(3%)に比べて低すぎる印象だが、仮にこれを正としても東京だけで先月時点で8万人以上が感染していた計算になる。一方、偽装が難しい死亡者数は昨日時点でも219人なので致死率は0.2%程度だ(2人しか死亡していない東北は限りなく0%に近い)。強烈な感染力で一挙に死亡者を出して世界中をびびらせてものの、大半の感染者が症状すら出ていないとすればそもそも入院させて医療崩壊を起こさせるほどの病気ではないことになる。ようやくバカ騒ぎが終わることは歓迎したいが、こうした事実は3週間以上前にニューヨーク州で行われた抗体検査の結果(こちらは結果が出てすぐに公表)も示唆していたのに、実態を把握する努力も、国民に真実を伝える努力もせず、甚大な経済的損失を招いた政府の責任は重大だろう。厚労省は今さら抗体検査を実施するというが、これまでの公表数字と桁が違う実態が明るみになったときに、実態とかけ離れた数字を根拠に国民に犠牲を強いてきた政府、そうした数字を無批判で垂れ流してきたマスコミ、「命を守る」のスローガンでアピール全開の自治体の長たちはいったいどう説明するのかと思う。