2019年3月24日日曜日

自粛

ANAの国内線の機内で音楽を聴いていたら最近コカインの使用で逮捕された人物のバンドの曲が流れた。逮捕直後に所属レコード会社が「過去のCD、映像商品すべての出荷停止、店頭在庫回収、音源と映像のデジタル配信停止を決めた」と発表したが、さすがに機内エンターテイメントのプログラムは変えられなかったのだろう。それにしてもメンバーが逮捕されたからといってCDの出荷を止めたり、出演した作品の放映を中止したりというのは誰の得にもならない、まったく意味のないこと。企業の社会的責任をはき違えているものと想像するが、よくそんなアホなことを真顔でやるものだと思う。「関係者に多大な迷惑をかけたことをお詫びする」のも芸能人の不祥事があった際の常套句になっているが、世の大半の人に迷惑はかかっていないし、一部の関係者に迷惑をかけたくなければ出荷停止だの、放映中止だのをやらなければいいだけの話。たばこに寛容なわりにほかのドラッグを使った人を重大犯罪人扱いする不思議な国。そのような「重罪人」を見たくない人はその出演作品を見なければいいだけの話だろう。