2017年8月15日火曜日

ミサイル騒動

北朝鮮のミサイルが上空を通過する県の知事がこぞって官邸を訪れ、首相に住民の安全確保を要請したのは実に滑稽だった。万一発射されてそれらの県の上空を通過したとしても飛行機のような高度を飛ぶわけでもないのだから、破片が落ちるなどの被害が発生する確率など、飛行機事故に巻き込まれるよりよほど低いだろう。自民党しか当選しない島根の知事がほかの知事を従えている様は、「ミサイルを発射しないように圧力をかける」と応じる首相と相まって、必要以上に危機を煽って他の問題から目をそらし、政府の求心力を高めようとする思惑にさえ見えた。それにしても人もあまり住んでいないのに一人張り切る島根の知事とは対照的な、ほかの知事のテンションの低さは印象的で、高知の知事など「こんなアホなことに付き合わされて迷惑千万」とも見える顔をしていたのが面白かった。