2016年12月31日土曜日

歴史は繰り返す?

今年の2大「まさか」はEU離脱を決めたイギリスの国民投票とトランプ氏が勝利したアメリカの大統領選挙だろう。いずれも排他的な思想で民衆を扇動した政治家が勝利を収めたわけだが、先月滞在したフランスでは同様に移民に非寛容な人物が保守党の大統領候補に選ばれ、社会党の分裂から、来年5月に行われる決選投票では極右の国民戦線のルペン氏との一騎打ちになる公算が高まった。そうなると右か極右かの選択となる。この傾向が来年選挙を控えた他のヨーロッパの国々にまで広がると、我々が想像しない事態に至るかもしれない。自国の問題を他の国や移民のせいにして当選した人たちは引っ込みがつかず、何をやらかすかわからない。多数決で決着がついた結果は受け入れるのが民主主義だが、この二つの「事件」については勝利した側がいっていたことのほとんどが事実でなかったのだから釈然としない。こんなことでは嘘ついたもの勝ちになってしまうだろう。