2016年1月16日土曜日

再開発

「このへんもいよいよ再開発されることになったよ。」内神田で創業100年の寿司屋を営む叔父が言った。何でもM菱不動産が雑居ビルやら小規模店舗やらが密集する内神田一帯に新しいビルを建てるらしい。そんなことをしてしまったら神田の町の雰囲気は台無しで、今でも旧町内会ごとに神輿が出る神田祭も存亡の危機になるかも知れない。そもそも何でも新しくすればいいという発想は頂けない。丸ビルも昔の方がよほど風格があったし、有楽町の三信ビルディングの取り壊しも実にもったいないことだったと思う。昨年の9月に赤坂のビルから兜町のビルに移ったが、50年前に建てられた鉄筋コンクリート造りの前者のビルは時代遅れの疲れた古っちいビルになり下がっていたのに対して、80年以上前に建てられた石造りの後者のビルは旧丸ビルや三信ビルのような風格があり、威厳を感じさせる。今の丸ビルや新丸ビル、三信ビルの跡地に建てられた高層ビルが果たして50年後、100年後に旧丸ビルや三信ビルの威厳を残せるのか。甚だ疑問だが、私自身がそれを見届けることもないだろう。