2009年11月7日土曜日

電磁波

投資銀行時代、営業でちょくちょく大阪に行っていた。大阪だと新幹線を利用する人が多いが、私は飛行機派だった。訪問先の一つが空港からアクセスのよい場所にあったこともあるが、新幹線で行くと疲れがひどく感じられたからだ。その後、新幹線の車内は電磁波がすごいことになっているという話を聞き、もしかしたらそのせいだろうかと漠然と思っていた。

広島への出張となれば新幹線に乗っている時間は大阪の比ではない。当然飛行機にしようと思っていたが、仕事を終えて羽田に着ける時間がわからず、最終便に乗れても空港から乗り継げる公共の交通機関はない。しかも以前から聞いていた通り広島の空港はひどくへんぴなところにあり、広島空港から福山までタクシーで行こうものならいくらかかるかわかったものではなかった。東京から福山までの所要時間を調べるとほとんど変わらなかったこともあり、本数が多く、夜遅くでも福山に行き着ける新幹線にすることにした。

東京から福山まで4時間近く。少しでも体力の消耗を減らし、且つ車内での時間を有効に利用できるように座席にノートPCをつなげる電源がついているグリーン車にした。しかし夜の東京駅でガラガラのグリーン車に乗り込んですぐに失敗した!と思った。グリーン車独特のいや〜な臭いが鼻をついたからだ。東海道新幹線のグリーン車に乗るのは久しぶりだったのですっかり忘れていたが、座席に使われている素材が発するのか独特の臭いが車内に充満していて私はそれが大の苦手。そんなところに4時間もいなければならないと思っただけで気分が滅入ってしまった。気を紛らそうとさっそくノートPCをつけてネットにつないだが、新大阪を過ぎる頃にはかなり気持ち悪くなって吐き気さえしてきた。すんでのところで車内販売が回って来て、温かいコーヒーを胃に流し込むことでとりあえず落ち着くことができた。

翌日広島での面談を終えるとその足で次の訪問先がある滋賀に向かった。福山から京都までは新幹線で1時間20分ほどの所要時間だった上、普通車に乗ったおかげでだいぶ楽だった。翌日は滋賀での面談を終えた後、大阪に戻ってもう一社訪問したが、東京への帰路は迷わず飛行機を使った。電車の乗り継ぎがよかったため、2時に京橋(大阪の)で面談が終わった後、3時の大阪空港(伊丹)発の便に間に合い、4時半には新宿に着いていた。この間わずか2時間半。新大阪から品川までの新幹線の所要時間と同じで、京橋から新宿までだと1時間の時間のセービング。やはり飛行機はいい。

後日、通っている整体師さんにこの話をすると新幹線の車内はものすごい電磁波に加えて微妙な振動があって、それが人体に影響を与えるのだといわれた。自分がそれほど敏感な人間だとは思っていなかったが、何度乗っても同じような疲労を感じるのできっとそうなのだろう。今回吐き気までしてきたのは乗っていた時間が長かった上、グリーン車の臭いも加わってまさにトリプルパンチだったからか。飛行機の機内も相当な電磁波があるそうだが、乗っている時間が短い分、人体への影響も少ないという。これからは東京から京都までの2時間20分を新幹線に乗る最長距離(時間)と定めて徹底し、グリーン車は避けるようにしたい。