2020年3月22日日曜日

悪知恵

マスコミが流す感染者数の公表数字は各国の検査体制の違いを考慮していない、実態とはかけ離れた数字である可能性が高い。現にロイター通信は日本政府が感染者数が爆発的に増えた韓国やイタリアのように積極的に検査しないどころか、日本の貧弱な検査体制でさばける数にもはるかに満たない数しか検査していない事実を指摘している。実際のところ感染者が東海道新幹線で移動していることまで確認されているわけで、同じ車両に乗っていた相当数の人が感染し、その人たちがまた感染を広げているだろうから、我が国の実態は韓国やイタリアと変わらない可能性だってある。初動の誤りで感染を広げ、さらに公立学校の一斉休校で批判を浴びた現政権はそれによって日本の感染拡大が抑えられているように見せる必要があり、そのためには積極的に検査をしないのがいちばんだ。また、向こう2週間が正念場といっていた専門家会議がその2週間がたった後になってオーバーシュートなどと言い出すのは、日本がいつまでも検査をやらないではいられないため、いったんは感染拡大が抑えられたように見せつつ、今後隠れ感染者が一挙に表に現れることを想定して体面を保とうとしているように見える。多少なりとも外電に触れていればこうした欺瞞に気づくだろう。イタリアの致死率の数字が高いのは医療体制が追い付かないため重篤な人しか検査しなくなったからで、ドイツは持病があった人は死因がどちらか特定できないので、新型コロナウイルスの死者にカウントしていないのだが、日本のメディアからはそうした考察も一切聞かれない。8割の感染者がはっきりした症状も出ず、持病があったり高齢であったりしない限り死に至る可能性が低い病気であること、それでいて感染力はそれなりにあり、もう止めようがないところまで広がってしまっていることを考えると封じ込め自体が非現実的な話で、このまま広がるにまかせて人々に免疫ができるのを待つほかないだろう。