2019年7月21日日曜日

忖度

今の時代であれば手が後ろに回っていることを繰り返してきた芸能事務所の社長の死去を、そのことを知らないはずはないであろうマスコミ各社がこぞって英雄扱いで大々的に報じる一方で、いわゆる「闇営業」問題で事務所をやめることになった芸人が自分で開いた記者会見はそのまま放映する。この対応の違いは何なのかと考えると、前者は男性アイドル界で独占的な地位を築き、敵に回すと番組が成り立たない恐れがあるのに対し、後者はお笑い業界でトップでも競合も代わりもいて、決定的に敵に回してはならない相手ではないという違いだろうか。それにしても居酒屋チェーンがブラック企業ランキングのトップに選ばれたときはさんざん報じたのに、一大広告主の家電量販最大手が翌年選ばれると一切報じなかったり、同じく大広告主のシャンプー会社に都合の悪い事実は世間に知られつつあることでも一切報道はしない(界面活性剤が抜け毛の元であること)… 若者のテレビ離れが進んでいるといわれるが、代替となっているネットで発信される情報はもう少しまともであってもらいたいものだ。