2018年5月5日土曜日

国外脱出

付き合いのあった部品メーカーの社長からの挨拶メール。何と会社をそのままにシンガポールに生活の拠点を移したというではないか。知人が勤める会社の創業者も会社を上場させた後に同国に移住。インサイダー取引で逮捕された元通産省官僚のファンド経営者がさっさと同国に移ったのはよく知られた話だが、税金が安く、富裕層にやさしいことだけが理由なのかが気になる。特にくだんのファンド経営者は官僚時代に「滅びゆく日本」という近未来小説を書いている。移住者を多く出す国は問題を抱えていることが多いが、特に海外に出かける機会が多く、入る情報も多い富裕層がほかの国を選ぶというのは決していい兆候ではないだろう。こうした人たちがなぜ日本を捨てたのかを調査すると、この国が抱える知られざる問題が見えてくるかもしれない。