2018年1月20日土曜日

手を洗いすぎてはいけない

表題の本が出たと聞き、「やはり」と思った。除菌・殺菌・滅菌など、菌をなくすことが衛生的と子どもの頃から刷り込まれている我々日本人だが、人体に必要な菌まで洗い流すことに無頓着になっているといえよう。体の表面に弱酸性の皮脂膜をつくり病原体から守ってくれる常在菌を石鹸で洗い流すと体を守るバリアがなくなるというが、この常在菌はいい匂いを放つので、洗い流すと体臭もきつくなると聞く。同書の著者は石鹸は使わずに流水のみで手洗いをし、70歳代でありながらほとんど風邪をひくこともなく、肌もすべすべだそうだ。洗髪後に「さっぱり感」を出すシャンプーが実は抜け毛の原因だったり、女性が肌の潤いを保つために行う保湿パックが実は肌が本来もつ保湿能力を弱めてしまうというのと同じで、風邪やインフルエンザの予防に推奨される石鹸での手洗いが実は手に付着したウィルスから感染しやすくするというのはメーカーの広告収入に頼るマスコミに取り上げられることがない事実かもしれない。どんなに石鹸での手洗いをやるように仕向けてもインフルエンザにかかる人が一向に減らない理由に早く気づくべきだろう。