2017年3月25日土曜日

忖度

森友問題の異常さに、この国は大丈夫だろうかと心配になる。幼い子供たちが集団で意味もわからず教育勅語を暗唱させられている北朝鮮的光景を見てすばらしいと述べる国会議員の感覚。問題の発覚後、手のひらを返すようにそれまでほめていた相手を批判し始める節操のなさ。そして一国の首相が国会の場で自らの妻が深く関わった一私人を攻撃する異常さ。シロを主張しながら真相の究明を徹底的に妨害し、野党の追及に緊張感のないヤジで応える与党。そしてもっとも国民が憂慮すべきは国有地の大幅値引きに至る経緯を知らないはずがない近畿財務局が学園との交渉記録を破棄するというあからさまな証拠隠滅をし、理財局長が国会の場でシラを切り通して逃げ切れてしまうことだろう。(実際には破棄していない可能性もあり、都合が悪い内容でなければ早々に開示して疑惑を晴らしているだろう。)とても「先進国」と呼べる国のありようではない。それにしても財務省の官僚といえば我が国ではエリート中のエリートだ。国会の場で説得力のない強弁を繰り返す理財局長を見て、トップエリートがこんなことをやっている国に明るい未来はあるのだろうか、と思った。