2016年9月24日土曜日

大企業

視察の為クライアントとともに訪れた重機工場。疲れた建物や内装にお金をかける余裕がなかった状況が垣間見えた。しかし業界人であるクライアントはごみ溜めいっぱいに積みあがったごみを見て視察前に慌てて掃除したこと、しみだらけの会議室の壁や掃除が行き届いていないトイレを見て経営者の目が行き届いていないこと、さらに生産ラインのレイアウトや製品テストの現場を見てオペレーションや安全に対する知識が欠如していることまで見抜いた。経営トップは親会社から天下ってきた畑違いの人なので問題意識をもてないのも無理のないことか。大手メーカーはどこもやることが似ている。東京に戻る電車の中で、この子会社の売却を担当している親会社の部長と言葉を交わした。できの悪い子を救うために奔走している姿に、電機メーカー時代に同じことをやっていたかつての自分を重ね合わせた。会社のためにやっていることなのに、日の目を見ることも感謝されることもない報われざる仕事。思いは察して余りある。