2016年9月4日日曜日

かぶせ茶

先月来日したヨーロッパのクライアントが最高級の緑茶をまとめ買いしたいというので、ゴルフ仲間でもある湯島の「大佐和老舗」の社長に相談したところ、お茶のインストラクターの資格をもち、常陸宮殿下ご夫妻にもお茶をお淹れしているという社員を伴って事務所まで来てくださった。氷を使って淹れた八女のかぶせ茶や、小さな茶器に数滴たらしただけで香りが広がる最高級の玉露を試飲させてもらい、こんな美味しいお茶があったのかと感動した。お茶には人並みにはこだわっているつもりだったが、氷を溶かしながら淹れるお茶や、二、三滴垂らしただけで濃厚な味と香りが楽しめるお茶があることすら知らなかった。緑茶好きのクライアントもたいそう気に入り、社長が持参した大量の高級茶に加えて、かぶせ茶を追加注文していた。ふだん和食屋でたいした有難みもなく緑茶を飲んでいる我々日本人は、よほどこだわりがある人でなければ、高級ウーロン茶のような金額を出してまで高級なお茶を買うことはないが、来客のお蔭で思いもかけず緑茶の奥深さを知ることとなった。