2014年12月13日土曜日

政見放送

政見放送で候補者の目線を見ると、一見カメラを見ているように見えて、たいがい左右に動いてカンペを丸読みしているのがわかる。それをごまかすためか、政権与党はあえて候補者を斜めからとらえて目線の動きがわからないように「工夫」している。長い台詞を覚えるのが難しいのだろうが、主張したいことがあるのならカンペなどに頼らずにアドリブでやってほしいものだ。政見放送を見ていてもう一つ思うのが政権与党の巧みさだ。前政権が国民の信を問わずに消費増税を決めたことを批判し、そのことに多くの国民が共感して政権交代を達成したわけだが、国会議員の定数削減という自身の公約はまったく守られていないし、守る気も感じられない。そして政見放送でその問題に言及する与党候補は見当たらず、皆「景気は回復しつつある」、「景気回復の恩恵を地方に」、「この道しかない」などと国民の最大の関心事である経済政策一本にしぼって、巧みに関心をそらしている。また、国民の年金を大量に株につぎ込んでいることには触れず、景気の回復で株価が上がっているような錯覚を与えている。こうしたある種の「悪賢さ」がないと選挙には勝てないのが世の現実のようだ。