2014年11月20日木曜日

W大の没落

我が母校W大が永遠のライバルK大の滑り止めに成り下がっているという記事を読んだ。最近の調査で両校に合格した学生の大半がK大を選ぶことがわかったというものだが、長年W大のピントはずれな経営を見てきた者としては驚くに値しない。やみくもに学部を新設し、学生数を増やすだけ増やせば当然粗製乱造となってクオリティは落ち、「需給バランス」も崩れ、同大卒であることの価値が下がる。そして価値の下がった卒業証書をもらうためにその大学を選ぶ学生が減るのも当然のこと。学部を新設するにしても世の中のニーズを的確にとらえ、学生に魅力的に響く名前にし、実態が養豚場の跡地であってもイメージを考えて湘南キャンパスと名づけるK大の経営陣との経営センスの差は歴然としている。さらに投資銀行時代に採用活動に関わった際に感じたのは、K大の学生の方が実践的な知識やスキルを身につけていて採用したくなるということだ。また、記事でも語られている同窓生同士が協力し合うのもK大の魅力だろう。W大の者はよくK大の人たちを指して「すぐにつるむ」とあたかもそれが好ましからざることのようにいったりするが、学生同士、OB同士が協力し合って何ら悪いことはなく、お互い協力し合うことこそ日本人の美徳だろう。私もたまにはW大のOBの集まりに参加することがあるが、同年代の同窓生とは「子どもを入れるならWではなくKだよね。」という話をしている。自分が通った大学の価値が下がるのを見るのは実に寂しく、嘆かわしいことだが、付属校まで増設して肥大化してしまったW大が再びK大のライバルに値する大学になる道筋は見えない…。