2014年10月4日土曜日

火山噴火予知

一大惨事となった御嶽山の噴火。「火山噴火予知」連絡会の事務局を務めながら、深刻な事態が明らかになって早々に「噴火の予知は難しい」と会見で語った気象庁の主張がまかり通りそうな雰囲気だが、噴火が起きた直後、かの公共放送は噴火の2~3週間前に地表に近い浅いところで一日に数十回の地震が起き、それが2日も続いたと報じていた。ところが気象庁から噴火の予知が難しいというコメントが出てから、この報道がすっかり鳴りを潜めてしまった。天気予報で世話になっている気象庁に気を遣ってのことかもしれないが、果たして今回の反省なくしてこうした惨事の再発は防げるのか。一日に何十回も地震が起きるからには地中で何かが起きていたことくらい素人でもわかるわけで、その事実を知らされずに登って犠牲になった人々は浮かばれない。かつて山登りをしていた身としては入山禁止にしないまでも、せめてそうした火山活動の活発化を示す兆候について知らされた上で、自己責任で登るかどうかを決めたい。火山災害から国民の命を守るべき機関がこうしたことだと、日本の火山は怖くてどこも登れない。