2014年4月6日日曜日

吉野の桜

一生に一度見ておきたいものに吉野の桜があった。東京育ちの私にとって百人一首の歌に詠まれた吉野は一種憧れの地で、その桜の見事さも耳にしていたからだ。今週は週末前の金曜日に大阪での商用の後に奈良でアポイントが入り、絶好のチャンスとなった。宿泊先の橿原神宮近くの宿の人にまだ咲いていないといわれたが、ここまで来たら行かずに帰るわけにはいかない。しかし、いざ吉野に着いてみるとやはり麓の桜はまだつぼみの状態で、そのまま引き返そうとも思ったが、話のタネに日本最古のケーブルカーに乗って中腹まであがることにした。すると何と山の中腹の桜は満開に近づいていた。山の上の方ほど咲くのが遅いと思っていたが、どうやら日当たりなどが関係しているようだ。これで山一面の桜が満開になったらさぞ見事だろうと思わせる密集ぶりだった。それにしても咲いている時期が短い桜は遠出をして見に行く場合、ベストのタイミングを見極めるのが難しい。たまたま桜の時期に行った弘前城があまりに見事だったので、後年に母と伯母を連れて再訪したが、開花の時期が遅れて一輪も咲いていないことがあった。今回は吉野の桜よりも大阪の桜ノ宮周辺の桜の方が見応えがあったが、吉野も来年以降またトライしたいと思う。