2013年7月27日土曜日

朝鮮半島情勢

久しぶりに参加した大学OBの昼食会。毎回各界で活躍する著名人がゲストスピーカーとして招かれるが、今回は朝鮮半島情勢の専門家の重村教授がニュースの裏側を知る上で興味深い内容の講演をされた。経済制裁で油の供給が途絶えている北朝鮮にはもはや戦争をする力はなく、我々がニュースで耳にする米韓軍事演習は北朝鮮の脅威に対抗するというよりは、北朝鮮に対抗措置として軍事演習をさせ、油を枯渇させる戦略とのこと。中国が金融制裁に加わったことで金の流れも止まり、ミサイルを提供する見返りとして北朝鮮に米を送っていたミャンマーもアメリカの圧力で輸出をやめるという。中国の新指導部が北朝鮮のトップより先に韓国の大統領に会うという前代未聞のことが起きたが、これは中国が会談の条件としているミサイルの発射や核実験の中止を北朝鮮が受け入れられないためだという。拉致問題に関しては北朝鮮が死亡しているとした被害者の相当数がまだ生存している可能性が高いとのこと。また、今の北朝鮮の体制が盤石でなく、一つの重しとなっていた前総書記の妹が余命間もない病状で、そう遠くない将来混乱が起きるかもしれないとのことだった。