2012年2月12日日曜日

CDプレイヤー


「安物買いの銭失い」とはよくいったものだ。香港で買った北京語の教材についていたCDを聞こうと大手量販店にポータブルCDプレイヤーを買いに行った。そこに置いてあったのは中国のメーカー2社のものとソニー製の計3種類。値段は中国製のものがいずれも2000円台、ソニー製の方は4000円台だった。かつて何万円もしたものがいつの間にこんな価格になってしまったのかと驚くとともに、これでは日本のメーカーはやっていかれまいと思った。

どれを選んだらよいものか迷って店員さんに違いを聞くと、中国のメーカーの一つはあまり品質がよくないとの答え(っていうか、そもそもそんなものを置くんじゃない!)。もう一つの中国のメーカーのものはまだましだが、品質で選ぶならソニー製との答え。昔いた会社の製品に全幅の信頼があれば迷わず2000円余分に払ったのだが、そうでもなかったのでつい中国メーカーの方を買ってしまった。機能はさして変わらないというし、数千円しかしないものの2000円の違いというのが大きく感じられたからだ。

ところがどうだろう。このCDプレイヤー、買って一週間も経たないうちにまともに再生しなくなった。買った量販店の修理コーナーに持ち込んだところ、斜めにすると光学ピックアップがうまく信号を読み出せなくなることがあるとのこと。なんじゃそりゃ?ポータブルCDプレイヤーの意味ないじゃん!新しいものに取り換えてくれたが、差額を払ってソニー製のものにすることはできなかった。おまけにほかに苦情は来ていないのかと聞くと、元が安いからか苦情は少ないといわれ、まるで修理に持ってきた私がセコいみたいなことになってしまった…。

それにしても大手量販店が品質に疑問がある製品を平気で並べるなんてちょっと驚いた。2000円をケチった私がいうのも何だが、これも日本人が値段の安いものしか買わなくなっているからだろうか。最近はネットやコンビニで買う日用品や文房具(特にPBブランド)の質の低さに驚かされることがあるが、購買力が落ちて行く国の悲哀を感じさせ、実にさびしい…。