2011年12月25日日曜日

はやかけん


福岡で思わず買ってしまったICカード。市の交通局が発行しているもので、九州ではこのほかにJR九州が発行しているSugoca(関東風にいえば「すごい」)というのもあるが、私はひらがなで書かれた「はやかけん」(標準語で「速いから」といったところか)のネーミングに惹かれた。

JR東日本がSuicaを発行したとき、その名前の意味するところが伝わって来ず、何てセンスがないネーミングだろうと思った。おまけにカードにすいか(西瓜)の絵をあしらうなど、もはや完全なダジャレ。JR西日本が発行するIcocaの方がまだましに思えた。しかし考えてみれば標準語に近い関東のご当地言葉を使ったネーミングというのは実は難しいのかもしれない。

関東ではSuicaと東京近郊の私鉄が発行しているPasmoが相互乗り入れをしているが、今回九州に出張してSuicaが使えるところで必ずしもPasmoが使えるわけではないことを知った。発行者がJRどうしだからかSugocaが使えるところではSuicaも使えるが、東京で地下鉄通勤をしている私が持っているPasmoは九州では一度も使えた試しがなかった。一方、同じ九州どうしのSugocaとはやかけんは完全に相互乗り入れしているので、結果としてはやかけんを記念に買って大いに重宝した。

私がかつて身を置いていた電機業界でもメーカーが新たに開発した製品を世に送り出す度に消費者の利益とは無縁のフォーマット争いを演じていたが、全国各地の鉄道会社がそれぞれにICカードを作りながら、他の会社のICカードとの互換性を確保しないのは明らかに消費者不在。早く全国規模での統一化を図ってもらいたい。