2011年8月20日土曜日

女性専用車両

ラッシュも終わりきらない午前9時過ぎ。企業訪問のためにふだんあまり乗ることがない半蔵門線のホームに急いだ。ホームへの階段を下りきると発車間際の電車が停車していたので最後尾の車両に飛び乗った。

乗ってすぐに何かが違うと直感した。そしてまわりを見回すと乗っているのは女性ばかり。以前渋谷駅でラッシュ時に同じ半蔵門線の最後尾の車両に乗り込んでしまったことを思い出した。このときは電車が走り出した後に車掌がご丁寧にも車内アナウンスで注意を促してくれたので余計に居心地が悪くなり、隣の表参道駅に着くまでがいつもになく長く感じられた。今回は車内アナウンスされることもなく、また、前の車両が混んでいるのに女性専用車両はやけにすいていて皆涼しい顔をして座っているのが面白くなかったので、せめてもの抵抗?として二駅ほどそのまま乗り続けてから前の車両に移った。

最近飲み会(男女同数であってもこの歳になると合コンなどと呼ぶのは恥ずかしい)でご一緒した女性は自意識過剰と思われるたくないので女性専用車両には乗らないのだといった。こうした女性が多いからラッシュの混雑時にもかかわらず空いているのだとすれば、そもそも女性専用車両などというのは男が考え出した本当はいらないものなのではないかという気さえしてくる。女性を痴漢被害から守るというなら男性も冤罪被害から守るために専用車両をつくり、男女間の公平を期すとともに各車両の混雑度をバランスさせてはどうかと思う。

以前どこかで女性専用車両というのは戦後間もない頃に中央線で導入されたのが初めてという記事を読んだ。当時は車内で“恋文”を渡すのを防ぐのが目的だったそうで、痴漢防止の目的で女性専用車両をつくる時代が来るなど、誰も想像できなかっただろう。