2011年7月9日土曜日

飲み友だち

先日クライアントを連れて移動中の電車の中で電機メーカー時代の同僚にばったり出くわした。彼女は私より前に寿退社をしたのだが、聞けば最近同じ部署にいた先輩社員の退職祝いの集まりに行ったという。年賀状も出さない不義理さからすれば当然かも知れないが、思えばメーカー時代の飲み会にはすっかりお呼びがかからなくなった…。

一方、ここのところアメリカのビジネススクール時代のクラスメートと投資銀行時代の同僚の集まりが続いた。ビジネススクール時代の集まりは年に一度、日本人の奥さんをもつ二人のアメリカ人クラスメートが来日する機会をとらえて行われるが、彼らもほかの多くのアメリカ人クラスメート同様、すでに一財産築いて半ばリタイア状態のいい身分だ。一人は日本の某有名大学の社会人向けコースで夏の間だけ教えていて、その名刺を誇らしげに配り歩いている。大学側はこうした名刺がほしい人たちを安く雇う一方で、学生たちからはしっかりと授業料をとることができる社会人コースを貴重な収入源にしているが、その名刺には大学のロゴとは別のものを使わせて学部の先生としっかり区別していたりする。

卒業後の進路がばらばらでその後の接点もないビジネススクール時代のクラスメートとの話題はもっぱら在学中の思い出話かバカ話。一方、投資銀行時代の同僚との集まりは何年かぶりのことで、皆現役で働いていることもあり、近況報告などで大いに盛り上がった。集まった6人のうち誰一人としてその投資銀行に残っていないというのがこの業界の人材の流動性が高さを物語っている。

ともすれば家と職場を往復するだけの毎日になりがちな零細事業者。たまの飲み会はビジネス以外の会話が少ない日頃のストレスを発散できる貴重な場で、精神衛生上も好ましいものと感じる。元同僚に限らず気の合う仲間とは定期的に交流をもち、老後のためにも茶飲み友達をしっかり確保しておきたい。