2011年3月13日日曜日

震災

いつかはやって来ると思っていたものがついにやって来た。事務所で電話中に激しい揺れがやってき、すぐに収まるどころかさらに激しくなったため、電話を切って机の下に避難した。

激しい揺れの割には棚に飾ってあったガラス製のかぼちゃが落ちて壊れた以外に物損はなかった。ほんの一週間ほど前に棚に陳列してあるガラス細工を落ちにくい場所に配置し直し、事務所と廊下を隔てるガラスの壁にぶつからないようにブラインドを下ろしたばかりだった。

揺れが収まったところで仕事を再開したが、ほどなくしてアメリカのクライアントから電話がかかってきた。ニュースで大変なことになっていると聞いたので心配になってかけたという。その後朝を迎えたイギリスのクライアントから続けざまに心配のメールが届き、事務所にテレビがないのでユーストリームで津波の光景を見てようやくことの重大性に気づいた。

かつて旅した風光明媚な三陸の町が跡形もなく押し流されていく映像はあまりにショッキングだ。釜石や女川では昔の津波の話を聞いたが、今回はかつてない規模だったとようで、電機メーカー時代に出張でたびたび訪れた多賀城の事業所にまで被害が及んだ。ここは海岸のすぐそばといった感じのところではないのだが、平坦な土地が続いているので波をせき止めるものがなかったのだろう。

同じ自然災害の映像でも自分がかつていた場所で起き、知っている人たちが被災したとなると現実味がまったく違う。自分にもいつどこで降りかかってくるかわからないことを改めて思い知らされた。