2011年1月9日日曜日

初詣


人気のない早朝の出雲大社。初詣に有名どこの寺社に行きたがる人たちは“寄らば大樹”的でいかがなものかと思っていたが、三が日明けに松江への出張が入ったとたん一日早く島根入りして出雲大社にお参りしようなどと思いつく自分も似たようなものかもしれない。私の場合は家と事務所の氏神様に参った上でのことなのだが、それでもさらに出雲大社に参りたがるなど、どれだけ欲張りな人間なのだろう…。

それにしても何年か前に観光で一度だけ訪れた島根に商用で行くことになろうなどとは思いもよらなかった。月末にもクライアントを連れて再び行く予定なのでひと月に二度行くことになる。今回の出張は当地の地銀さんとの面談が目的だったが、昨年から仕事を手伝ってくれている人の紹介で当地の医療機器の販売会社の社長とも面識ができ、松江でお会いすることになった。さらに島根に発つ直前に事務所に遊びに来た電機メーカー時代の同僚が松江に行ってきたばかりとかで地元の美味しい店を教えてくれた。何たる幸運!

こうした偶然も大阪とかだと驚きもしないが、人口も行く人も少ない山陰の島根である…。これほどまでに偶然が重なると、島根が私を呼んでいると思いたいところだが、実際に交通機関をまひ状態にした年末の大雪も私が発つ頃には峠を越し、出雲空港行きのフライトも問題なく運行された。一方、通常であれば松江へのアクセスが同じくらいいい米子空港の方は雪が深くて再開が一日遅れたというから出雲大社にお参りしようという発想が吉と出たようだ。聞けば宍道湖をはさんで松江の反対側にある出雲はもともと松江よりも雪が少なく、一方米子側は松江以上によく降るのだそうだ。

縁起を担がない家で育った私は子どもの頃に初詣なるものに行った記憶がない。しかし投資銀行時代に千駄木から荻窪に引っ越してからさまざまなことが身にふりかかり、たまらず地元の神社の神主さんに相談に行ったのをきっかけにきちんとお参りするようになった。あらためて聞いてみてまわりの人たちの多くが当たり前のように毎年初詣に行っていることを知り、さらに資産家の友人には商売をしているのであれば店(または会社)がある場所の氏神にも参った方がいいといわれ、事務所の近くの神社にもお参りするようになった(別に資産家を目指しているわけではない)。

三か所にお参りした今年は果たしてどういう年になるだろうか。