2010年2月14日日曜日

バンクーバー


冬季オリンピックが始まったバンクーバーが雪不足であると聞き、昨年末に当地を訪れたときのことを思い出した。ナイアガラの滝の見物を終えてトロントからバンクーバーに向かう飛行機から見える果てしなく続く雪山の風景があまりに見事で思わずビデオカメラを回したのだが、バンクーバーに近づくにつれて山に雪がなくなり、着陸前にはこんなことでオリンピックが開催できるのだろうかと心配になった:

http://www.youtube.com/watch?v=Nxvu5UvtpHc

地球温暖化は極端な気象をもたらすというが、北米大陸の西海岸とは対照的にアメリカの首都ワシントンをはじめとする東海岸は大雪。メキシコ暖流のおかげで緯度が高いわりには比較的温暖なイギリスでもこの冬は大雪に見舞われたという。先週来日したイギリス人によると同国の人々は大雪に慣れていないため、どのように対応したらよいかわからず大混乱だったという。

いつもながらの大々的な報道ぶりのわりには今一つ盛り上がりに欠ける今回のオリンピック。前回のトリノ大会で大騒ぎしたわりにはメダル1個に終わったからか、それともよく当たることで知られるスポーツ・イラストレーテッド誌のメダル獲得予想で日本は銀メダル2個とされたくらい期待される選手が少ないからか。いずれにしても過大な期待をもたれない方が本番に弱いといわれる日本人選手には好ましい状況かもしれない。

それでもオリンピックはオリンピック。日本からも相当な数の観光客が見に行くようだ。面白いのは(といっても本人たちは笑えないだろうが)、バンクーバーがあるカナダのブリティッシュ・コロンビア州と国境を隔てるアメリカ北西端のワシントン州にもバンクーバーという町があって、間違ってそこのホテルに予約を入れる人が後を絶たないとのこと。国境を隔てて隣といってもワシントン州のバンクーバー市はカナダとは正反対のオレゴン州側にあり、とても通える距離ではない。

私もワシントン州の仕事を始めて初めて知ったのだが、このワシントン州のバンクーバーは決して小さな町ではなく、州の主要都市の一つだ。しかもカナダのバンクーバーと同じ西海岸沿いにあるのでよけいややこしい。ワシントン州を北米大陸の反対側にある首都ワシントンと間違えてうちの事務所に観光資料を請求してくる大手旅行代理店もあるくらいなので、地図上並んで見える二つのバンクーバーを混同するのは無理かなることか。いやいや両者はいくら近いといっても国が違う。テレビのニュースでも「カナダのバンクーバー」といっているのだからそこは間違えるべきでないだろう。