2009年1月24日土曜日

カムジャタン

久しぶりの友人たちとの飲み会。場所は新大久保の韓国料理屋。同じ年にソニーに入社したいわゆる“同期入社”の韓国通が勧める店で、豚の背骨とじゃがいもを煮込んだカムジャタンという料理を出す。日本の韓国料理屋というと焼肉もビビンパも冷麺も置いていていかにも総花的であるのに対して、韓国ではそれぞれに専門店があり、同じ店でこうしたメニューをそろえることはあまりないという。いわれてみればそのような気がする。特にサムゲタンは専門店でしか食べた記憶がない。

同じように外国の和食屋に行くと寿司にうどん、天ぷらなどのメジャーな日本料理が普通にメニューに並んでいたりするが、日本ではそれぞれの専門店で食べることが多い(和歌山のラーメン屋には巻き寿司がおいてあったりするが)。来日したインドの取引先の人を都内のインド料理屋に連れて行ったところ、本国ではサモサとカレーが同じ店で売られていることはないといっていたのを思い出す。

総花的であるということはその国でメジャーになったメニュー以外は切り捨てられることになる。どのようなものか想像できないと客はなかなか入らないので、それもいたしかたがないことだろう。カムジャタンなる料理もはじめて聞いたが、日本ではメジャーにならなかったため、こうした専門店でしか出されないのだろう。そして何年ぶりかで行った新大久保はすっかりハングルの看板があふれるコリアタウン化していたので、こうした店も成り立つのだと理解した。

カムジャタンは確かにおいしく、しかも前菜、サイドディッシュ、ビール、まっこりにペクセジュ(百歳酒)、さらに座布団サイズのチヂミでお腹を満たしても一人5千円いかない安さだった。また、ビール会社、水産、光学機器、素材など、違った業種で働く幼馴染や元同僚の話を聞くのも楽しかった。サラリーマンをやめてからグループで食事に行く機会がめっきり減ったが、暖かくなる前にもう一度行ってみたい。