2017年6月17日土曜日

一強

世論調査で高い支持率を維持しているといわれる現政権だが、支持する理由の断トツは「他の内閣より良さそうだから」。片や不支持の理由の断トツが「人柄が信頼できないから」というから、積極的に支持している人はさほど多くなく、トップが人間的に信頼されていないことが窺える。にもかかわらず国民の絶対的な支持を得ているかのごとくふるまい、傲慢な政権運営を続けている状況がいつまで続くのか。懸念されるのは露骨なスキャンダル隠しのために国会を否定する禁じ手を使ってまで通した共謀罪法案の真意。国連の人権理事会で懸念が示される状況にある日本の報道の自由もどうなってしまうのか。ただでさえ大人しい日本国民がますます真実から遠ざけられ、判断力を失ってしまうのではないかと心配になる。国会の場で恥知らずな答弁を続ける首相の取り巻きたちを見ていると、電機メーカー時代に目にした「独裁経営下の北朝鮮状態」を彷彿とさせる。取り巻きが独裁的な経営者の言いなりになって、そこから会社の凋落が始まった。しかし一企業が北朝鮮化して自滅するのと国政を担う人たちが首相の意に沿うようにデタラメをゴリ押ししてしまうのとでは国民に対する影響度が違い過ぎる。彼らは自己保身のためにやっているのだろうが、それがどのように国民の目に映り、彼ら自身の品性を疑わせているかを自覚すべきだろう。