2017年1月14日土曜日

オーヴ

島原の乱の戦場となった原城を訪ねる番組で、カメラに映った無数の光体が「オーヴ」と呼ばれるものだと知った。そして昔、ベトナム中部のフエを訪れたときのことを思い出した。当時はまだアナログカメラの時代だったが、王宮で撮った写真に無数の光る物体が映っていたのだ。雨の日だったのではじめは水滴と思ったが、どう見ても水滴の大きさではない。フエがベトナム戦争の激戦地だったことを知ったのはその後だった。10数年前に結婚を機に荻窪で借家住まいを始めた。ほどなくして体が動かなくなる難病を患い、当時の妻がトイレや風呂場の扉が突然勝手に開くと訴えたので部屋の写真を撮ってみるとやたらと大きい光体が映った。引っ越すために荷物の運び出しを行っていると家主がえらい剣幕で怒鳴ってきた。彼はいったい何を隠していたのだろう。そうしたこともあって人に紹介された霊能者に見てもらったところ、私は霊に憑かれやすい体質だといわれた。まったくもって嬉しくない。ちなみに霊など見たこともないし、霊感もないと思っているが、勘のようなものはあるらしく、人通りが多く賑やかな場所なのに気分が高揚しない池袋のサンシャインシティや麻布十番、六本木などはいずれもいわくつきの場所と聞いた。しかしこうした微妙な能力というか勘が実生活上役に立つかは疑問だ。引っ越すときに新居の写真を撮ってオーヴが映らないか、そしてその空間に違和感を感じないかを確認するくらいだろうか。