2012年7月15日日曜日

JAL再上場

JALの再上場をめぐるANAとの応酬は面白い。5,200億円にのぼる債権の放棄を受け、破綻時に発生した赤字が次年度から利益と相殺されて法人税が大幅に減免されているのは競合上の不平等というANAの社長の主張はわかるが、JALの業績の急回復は社員が身を削る努力をした結果というJALの社長の主張もその通りだろう。そして何よりも会社更生法の手続きに則って行われたことなのだから仕方がない。私は国内出張でJALとANAが競合している路線に乗るときはJALを選ぶことが多い。というのも破綻後に路線を減らしたJALは羽田のゲートの距離が近いが、逆に路線を増やしたANAは果てしなく歩かされることがある。JALの業績回復を受けて元与党議員が不採算路線を復活させるべきと主張していると聞き、こうした人々の存在がJALを破綻に導いた一因であったとの認識を新たにするとともに、政治家が介入するような銘柄だと再上場してももう買うことはできない、と思った。