2021年5月16日日曜日

わっるいやつ

「本当わっるいやつだね。」コロナ蔓延の責任を押しつけるために晩節を汚してまで自らの数々の不祥事をもみ消した老官房長官に後を引き継がせ、目論見通り泥をかぶせ終わったら「彼はよく頑張っている」などと心にもないことをいいながら復権を狙う前首相を指して公共放送の元幹部がいった。前首相をよく知る人物は現首相がまんまとハメられる前からそのシナリオで事が進むと予言していた。自民党の総裁選が行われる前の去年の夏のことだった。しかし下馬評になかった現首相が急に支持を集めて総裁選で圧勝した理由についてほとんどの国民は気づいていないようだ。ほかの候補が総裁になっていたら抗体検査を行って前首相がコロナを蔓延させた事実が明るみになったからにほかならない。しかし国民は前首相がいつまでも入国規制をせずに700万人を超える人たちを無検査で入国させた事実も、厚労省が行った抗体検査の結果を否定してまで蔓延させた事実を隠したことも、PCR検査を受けられる基準を厳しくして隠れ感染者があぶり出されないようにした事実もすっかり忘れてしまっているようだ。さらに政治の私物化といわれた前首相が司法の私物化とマスコミへの圧力によって日本の民主主義を大きく棄損している事実にも気づいていないように見える。東京高等検察庁の元検事長の賭博問題ばかりが注目されたが、前首相へのごますりに余念がなかった弁護士資格もない外交官を最高裁の判事にし、非正規労働者にとんでもない仕打ちをしたり、システム問題で国民に多大な迷惑をかけた元メガバンクのトップを公共放送の会長に据えて政権批判をしたニュース9のキャスターを左遷したり、国民の権利を蹂躙して何とも思わない人間をその国民自身が容認しているのだから終わっている。こんな人間がまた首相にでもなったらそれこそ取り返しがつかないことになるだろう。しかし国民に選ばれた政治家はその国の民度を表すというのももっともで、偏差値30の国に生まれてしまい、シンガポールに移住することもできないことを残念に思うしかないのかもしれない。