2019年10月18日金曜日

菜食

「今どきベジタリアン(菜食主義者)向けのメニューも用意していないなんて。」トリップアドバイザーに掲載されていた三重県の宿泊施設に対する外国人旅行者のコメント。精進料理、普茶料理といったすばらしい菜食文化がありながら、いつしか肉食に傾いていってしまった我が国は、この点においても後進国となってしまったようだ。国連の気候行動サミットに出席しながら、生産するのにもっとも環境負荷がかかるステーキを食べたいと発言して物議を醸した「クールでセクシー」な若き環境大臣がそのことを象徴しているかもしれない。私もかつてはベジタリアンが動物愛護や宗教上の理由からと思っていて、健康や環境への配慮という側面を知ったのは最近のことなので、あまり偉そうなことはいえないが。人類がこのまま肉食を続けると2050年には世界の人口を支えるだけの食料が確保できなくなるそうだ。若い世代に菜食への関心が高いのもそのためか。2050年が関係のない世代の人たちも子や孫のことを思って少しは考えるべき問題かもしれない。